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【茨城】

茨城の地酒、造るぞ 県などブランド向上に本腰 「常陸杜氏」40代3人認証

常陸杜氏の認定証を受けた(右から)鈴木忠幸さん、森嶋正一郎さん、浦里美智子さん=水戸市で

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 日本酒の酒蔵が関東で最も多い茨城県が、地酒のPRに本腰を入れている。県内の主要な鉄道駅に日本酒バーを開設するとともに、酒造会社が県外の杜氏(とうじ)に任せず、社員が自らの手で酒造りを担うことができるようにと「常陸杜氏」を創設した。茨城の酒のブランド化が狙いだ。 (松村真一郎)

 県内には酒蔵が計三十九カ所あり、近年は全国新酒鑑評会で金賞を多数獲得している。とはいえ、全国的な知名度は低く、県によると、県内生産量は年々減っている。

 そうした中、県などが、茨城県産の日本酒の消費量アップに向けた取り組みを進めている。七月末には、JR水戸駅に「いばらき地酒バー水戸」がオープンし、四十種類ほどの地酒を提供している。九月には、つくばエクスプレスつくば駅にも同様のバーが開店し、駅の利用者に地酒を売り込んでいる。

 酒造りを監督する「杜氏」も地元色を強める。県内の酒蔵の多くは、冬の農閑期に出稼ぎで来る岩手の「南部杜氏」に頼ってきた。だが、外部の杜氏の高齢化と減少により、酒造会社の社員が杜氏になる動きが出ている。

 県や県酒造組合は本年度、常陸杜氏の認証制度を新設した。県酒造組合に加盟する酒造会社で製造責任者を三年以上経験▽県産業技術イノベーションセンターが開催する研修の受講▽国家資格である酒造技能士一級の保有−などの条件を満たし、認定試験に合格すれば認証を受けられる。

 初となる常陸杜氏三人の認証式が十一月二十二日、水戸市内のホテルで開かれた。吉久保酒造(水戸市)の鈴木忠幸さん(44)、森島酒造(日立市)の森嶋正一郎さん(44)、結城酒造(結城市)の浦里美智子さん(42)が、県酒造組合の広瀬淳一会長から認定証を受け取った。

 広瀬会長は「茨城の酒造りをけん引するリーダーになってもらうことを期待したい」と激励した。三人を代表して森嶋さんが「常陸杜氏ができたことは、茨城の清酒ブランド向上にもつながる。発展とPRに努めていく」と誓った。

 県産業政策課地域産業振興室の須藤慎一室長補佐は「県内での消費量を増やすと同時に、都内の高級料理店で取り扱ってもらえるようにするなど、県内外にアピールしていきたい」と情報発信に意欲を示している。

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