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【茨城】

豚コレラ 県内侵入防ぐ 野生イノシシにワクチン散布

ワクチン入りの餌(手前)を散布する猟友会メンバーら=常陸大宮市で

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 県は二十三日、県内各地で豚コレラ(CSF)の感染源とされる野生イノシシへの経口ワクチン散布を始めた。感染は近県でも確認されており、「いつ県内に入ってきてもおかしくない状況」と関係者の危機感は強い。水際対策で地元自治体や猟友会と連携し、十市町の二百四十七カ所で二月末にかけて二回ずつ散布する。 (鈴木学)

 CSFは、野生のイノシシが媒介し、飼育豚に感染を広げているとされる。県畜産課によると、感染したイノシシはこれまで県内では見つかっていないが、ワクチン散布によりイノシシに免疫をつけさせて感染を防ぐ狙いだ。

 散布は、トウモロコシなどを原料にしたビスケット状の餌にワクチンを入れ、餌場になりそうな畑などの近くに埋める。土を掘り起こして餌をあさるイノシシの習性を利用して食べさせる方法で、欧州で効果が実証されているという。

 飼育豚や野生イノシシの感染が確認された群馬や埼玉に近い四市町(古河、境、五霞、坂東)と、栃木県境やその近くで野生イノシシが生息している六市町(大子、常陸大宮、城里、笠間、桜川、石岡)で散布する。

 この日、常陸大宮市舟生では、県職員と猟友会のメンバー計四人が防護服をまとって作業。山林近くの民家から二十〜三十メートル離れた畑の耕作放棄地に深さ十センチほどの穴を十カ所掘り、それぞれにワクチン入りの餌を埋めていった。

 散布の五日後に餌の状況を調べ、イノシシが食べたかどうかを確認して次回散布の参考にする。今後捕獲されたイノシシを検査し、抗体を調べる。

 二月中旬ごろには、県内の養豚場で飼育されている豚にもワクチン接種の予定になっている。県は、全国六位の四十六万頭余りの豚を飼育し養豚が盛んで、CSFが発生した場合、養豚業が甚大な被害を受ける可能性がある。

 CSFは二〇一八年九月に岐阜県で確認されて以降、これまでに一府九県の養豚場で確認されているという。県は対策のため、ワクチン接種できるよう国に要望してきた。

 畜産課の棚井幸雄技佐は「何としてもCSFの侵入を防ぎたい。ワクチン散布する十市町では特に興味本位で山に入らず、入った場合は、泥はきちんと落とすように注意し、感染が広がらないようにしてほしい」と話す。

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