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【茨城】

東海第二再稼働「原電ペースで進まない」 水戸市長、22年12月 判断期限とせず

「再稼働の判断時期は未定だ」と話す高橋市長=水戸市で

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 日本原子力発電(原電)東海第二原発(東海村)を巡り、水戸市の高橋靖市長は二十七日、再稼働の是非を判断する時期について、「原電のペースで進むわけではない。時期は未定だ」と、事故対策工事が完了する二〇二二年十二月を判断期限とはしない考えを示した。 (松村真一郎)

 東海第二の再稼働の際は、水戸市や東海村、ひたちなか市など六市村の事前同意が必要。六市村の首長らは十八日に原電の村部良和・東海事業本部長らと懇談し、工事日程などの説明を受けた。

 その際、山田修村長は各社の取材に、六市村が二二年十二月までに再稼働の是非を判断する考えを明らかにしていた。山田村長が、ほかの五市長の考えをくみ取っていなかった可能性がある。

 高橋市長はこの日、原発に反対する県内外の市民団体でつくる「原発いらない茨城アクション実行委員会」と会談した。その中で、「市民の理解が得られない限りは動かせない」と強調。広域避難計画を策定し、その後に万単位での住民アンケートを踏まえて、再稼働の是非を判断したいとした。

 会談では、十八日の会合について高橋市長から説明があった。原電が、原子力規制委員会への使用前検査についての提出書類で原子炉の使用開始予定時期として、二二年十二月の工事完了予定日を記入していたことを明らかにした。

 首長側が「住民に、再稼働の時期だと誤解されかねない」と反発し、原電側は「あくまで手続き上の記載であり、再稼働時期は未定」と説明したが、首長側は、使用前検査について、再稼働につながるものではないということを書面で原電に確約させるという認識で一致したという。

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◆東海村長もずれ込み示唆

 東海第二原発の避難計画策定を巡り、山田修村長は二十七日、「工事の完了時期ありきでは考えていない」と述べ、策定が工事完了後になる可能性があるとした。

 再稼働を判断するには、避難計画の策定や住民の意向把握が課題となっている。山田村長は「いつまでに計画を策定しなければならないと考えると、本来やるべきことが抜け落ちる可能性がある。特に急がない」と語った。

 住民の意向調査について、中国電力島根原発がある松江市では、無作為に選ばれた市民に原発問題を議論してもらう市民グループの取り組みが注目を集め、山田村長も関心を示している。

 山田村長は、住民が主体となって同様の取り組みが始まることに期待を寄せているが、住民側から動きがなかった場合は「村が直接やることも考えざるを得ない」と、村が率先して議論の機会をつくる可能性にも言及した。(松村真一郎)

◆避難計画「困難極める」 ひたちなか市長 判断時期ずれ込みも

 東海第二原発を巡り、ひたちなか市の大谷明市長は二十七日の記者会見で、原電が事故対策工事の完了時期としている二〇二二年十二月までに避難計画を策定できるかについて「極めて課題の多い状況だ」との認識を示した。

 避難計画を作れなければ、再稼働の是非を判断する時期もずれ込む可能性がある。 

 大谷市長は避難計画について「なるべく早くまとめたい」とする一方、策定作業は「困難を極めている」と指摘。原子力防災を担当する内閣府や県に対し、重ねて支援を求めた。

 再稼働の判断時期に関しては「工事が完了したり進んだりして、原電から投げかけがあった時に判断できるか、見通せない状況だ」と述べた。(宮尾幹成)

 

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