東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 囲碁・将棋 > ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【囲碁・将棋】

クールな棋士、見せた喜び 羽生1434勝

写真

 「ぎりぎりの終盤。非常に怖い対局だった」。千四百三十四勝目を挙げ、将棋界の最多勝利記録を更新した羽生善治九段(48)は四日、多数の報道陣が詰めかけた喧騒(けんそう)の中で、対局を静かに振り返った。

 対戦相手の永瀬拓矢叡王(えいおう)(26)は、過去の対戦で三勝七敗と苦手にしている若手強豪。しかも五月に初タイトルを獲得し、勢いに乗っている。対局は、激しい展開になりやすい「横歩取り」の戦型に進んだ。先手番の羽生九段は、相手の攻めをうまくかわし、中盤で優位に立った。その後も、慎重に慎重を重ねる指し手。やがて勝利を確信し、手を震わせた。「ずっと無我夢中で指していた。対局中は記録のことは全く考えなかった」

 記者会見では、新記録について「今年に入ってから一つの目標として目指してきた。単純な比較は難しいが、数字で一つ先にいけたことが棋士としてありがたい」と語った。これまで数々の快挙を成し遂げても「記録は目標ではない」と涼しい顔だっただけに、今回の新記録への思い入れの強さをうかがわせた。

 追い抜いたのが昭和の大棋士、大山康晴十五世名人の記録ということも大きいという。「十代のころ何局か顔を合わせ、六十代なのにすごい迫力を感じた。私はまだその領域には行っていないので、息長く活躍できるようにしたい」と感慨深げに語った。

 今後の目標を聞かれ「一局指せば新しい発見がある。最近は若くて強い棋士が増え、課題がたくさん出てきた。そこを前に進む原動力にしたい」と回答。タイトル百期まであと一期と、大きな節目も目前としている。王位挑戦の懸かった六日の対局を見据え、「ひのき舞台にまた出られるよう頑張りたい」と決意を述べた。 (岡村淳司、樋口薫)

◆偉大な記録、深い感銘

 <最年少棋士・藤井聡太七段の話> 歴代最多勝の達成に心よりお祝い申し上げます。一局一局の積み重ねが1434勝という偉大な記録となり、これからもさらに重ねていかれる事に深い感銘を覚えます。

◆形容する言葉がない

 <名古屋市在住の指導棋士・竹内貴浩四段の話> 形容する言葉がないほどすごい記録。対局の多くがタイトル戦で、相手も強敵ぞろい。心技体が充実していないと対局数をこなすのも難しく、その中で誰も抜くことができないような記録をつくられた。次はタイトル通算100期を目標に、勝ち星を自然と積み重ねていくのだろう。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報