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【囲碁・将棋】

豊島、竜王奪取 将棋、名人と二冠は史上4人目

第32期竜王戦7番勝負の第5局でタイトル奪取した豊島将之竜王・名人=7日午後、島根県津和野町で

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 将棋の第三十二期竜王戦七番勝負の第五局は六、七の両日、島根県津和野町で指され、挑戦者で先手の豊島将之名人(29)=愛知県一宮市出身=が百四十三手までで広瀬章人竜王(32)を破り、四勝一敗の対戦成績でタイトルを奪取、二冠に復帰した。竜王と名人の同時保持は六年ぶり、史上四人目。

 豊島竜王・名人が終盤の混戦を抜けだし、逆転勝ちを決めた。終局後、シリーズ全体を「難しく、際どい将棋が多かった。ツキがあった」と振り返った。竜王・名人の二冠については「自分がここまでやれるとは思っていなかった」と話し、笑みをこぼした。

 豊島竜王・名人は五月に名人位を獲得し、王位、棋聖と合わせて当時の将棋界で最多となる三冠を達成。しかし七月に棋聖、九月に王位を失い、一冠に後退していた。

◆「二大看板」強さの証明

 将棋の八大タイトルで最高峰とされる「竜王」と、伝統を誇る「名人」。豊島新竜王・名人は、強さの証しといえる二大看板を手にした。

 この二大タイトルの同時保持は、ごく一握りのトップ棋士だけが成し遂げてきた偉業だ。竜王戦が創設されてからの三十二年間で、ほかに名を連ねたのは、いずれも永世名人の資格を持つ羽生善治九段(49)、谷川浩司九段(57)、森内俊之九段(49)と、一時代を築いた棋士ばかり。日本将棋連盟の佐藤康光会長(50)は「豊島さんも充実期に入りつつあることは間違いない」とみる。

 ただ豊島竜王・名人は偉業達成にも、冷静さを失わない。終局後の会見では「偶然勝てたのか、実力か分からない。(現在最多タイトルの)渡辺明三冠は非常に充実した内容で指されている。一層頑張らないと」と語った。

 今年は防衛戦で立て続けに失冠したことにも触れ「まずは防衛できるようにしたい」と、さらなる飛躍を誓った。

 今回の奪取で、タイトルは四人の棋士で分け合う構図となった。佐藤会長は「現状は(複数冠の)渡辺さんと豊島さんが将棋界を引っ張っている」と分析した。

 (世古紘子)

 

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