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【神奈川】

日枝神社にお囃子を 「祭りが寂しい」南区住民ら特訓3年

お囃子を演奏する美濃口さん(右端)と松井さん(中央)=横浜市中区で

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 日枝神社(横浜市南区)に最近までなかったお囃子(はやし)を根付かせようと、周辺住民が太鼓と、しの笛の練習に取り組んでいる。同神社は1673年、江戸時代は海だった現在の市中心部を埋め立てた「吉田新田」事業を手掛けた、材木商の吉田勘兵衛が創建した。メンバーは「歴史ある神社なのにお囃子がなく残念だった。これから伝統をつくっていく」と意気込んでいる。 (志村彰太)

 「最近ようやく笛の音がスムーズに出るようになった」。中心メンバーで、同区の吉野町会会長の松井清志さん(68)は語る。松井さんは2014年、知人の勧めで週1回、同市中区の「美喜屋獅子舞工房」が開くお囃子教室に通い始めた。

 15年9月、教室の前を同神社のみこし巡業が通過。威勢のいい掛け声は聞こえたが太鼓や笛の音はなく、教室の講師の美濃口喜久雄さん(73)から「お囃子がないと祭りも寂しいでしょ」と言われた。松井さんは「日枝神社にもお囃子が必要」と考え同年12月、教室に通う住民ら9人で「吉野町囃子連」(吉野囃子)を結成した。

 16年のみこし巡業で先導役としてデビュー。「最初は失敗ばかりで恥ずかしかった」と松井さん。その後、元日に同神社境内で演奏するなど実績を重ね、今年から小中学生も1人ずつ加入した。現在、タクシー運転手や主婦らを含め10人で構成している。

 「仁羽(いんば)」や「破矢(はや)」など伝統的な祭り囃子を5曲ほど演奏できるようになり、次は来年の元日、同神社境内で披露する。松井さんは「結成から3年で、人に見せられるレベルにまで上達した。今後は曲に独自の要素を入れ、次の世代に吉野囃子をつないでいきたい」と話した。

 

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