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【神奈川】

わが街の「縁側」ご一緒に 川崎「ふれあい喫茶」 月1回の会食7年余

お年寄りたちが好きな席に座り、自由にお茶を飲んだり、おしゃべりしたりできる藤崎町内会の「ふれあい喫茶」

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 川崎市川崎区の藤崎町内会には、お年寄りたちの集う「縁側」がある。有志で「ふれあい喫茶」と名付けた月1回の会食は、東日本大震災を契機に始まり7年余。その経験や熱意を糧に、近くで3年前に起きた中学1年男子殺害事件を教訓にして、中学生のための新たな居場所づくりも模索している。 (石川修巳)

16日に開かれたふれあい喫茶のメニューは「洋食ランチ」。ミネストローネは前日から仕込んだ=いずれも川崎区で

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 十六日昼、藤崎町内会館(川崎区藤崎三)であったふれあい喫茶は「満員御礼」。独り暮らしのお年寄りや高齢夫婦など約五十人が続々と訪れた。

 メニューは洋食ランチで、経費は一人五百円の参加費で賄う。「野菜のたくさん入ったミネストローネがお勧め。主婦的感覚ですけどね」と運営メンバーの山崎(やまさき)ふみ子さん(69)。

 この活動は町内会婦人部(当時)のメンバーが中心になり、二〇一一年四月に始めた。同じ地域で暮らす人たちがつながり、安否確認もできる。豊福文子(あやこ)さん(63)は「家を一歩踏み出して行ってみようかな、と思ってもらえる雰囲気が大事」と説明する。

 「カレンダーに印をつけて、楽しみにしているの」「私もそうよ」。九十歳と八十三歳の女性二人が、顔を見合わせてほほ笑んだ。藤崎町内会長の平岡義昭さん(77)も「昔の家には近所づきあいを育む縁側があったけれども、今はないもんね」と語った。

 ふれあい喫茶の存在意義とは−。発案した清水仁子(まさこ)さん(63)が言う。「顔の見える関係こそが、地域づくりのもとですから」

◆中学生に居場所

 一方で二〇一五年二月、中一男子が近くの多摩川河川敷で、交友関係のあった少年たちに殺害される事件が起きた。

 「被害者も、加害者も出してしまったんだって、ショックが大きくて…」と清水さん。何かできることはないかと、全国に広がっている「こども食堂」の取り組みもヒントに、中学生を対象にした居場所づくりへと動き始めている。

 民生委員として、ともにふれあい喫茶を支えてきた豊福さん、山崎さんも携わる大師第一地区社会福祉協議会が、事件から丸四年になる来年二月の開催を目指す。

 「中学生たちに来てもらうのはハードルが高い。分かってはいるけども手探りして、いろんな居場所のひとつでありたい」

 その居場所は「にこにこだるまさん」と名付けるつもりだ。地元の川崎大師にちなんだだるまに、みんながいつもにこにこする場に−との願いを重ねた。

「ふれあい喫茶」を運営する清水さん(左から2人目)ら藤崎町内会の有志の皆さん

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