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【神奈川】

<元気人@かながわ> 若手農家の会「畑から、台所へ。」発起人 井上広基さん(35歳)

畑で自分が作った白菜に囲まれる井上さん=川崎市麻生区古沢で

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 今年、発起人となって若手農家の会「畑から、台所へ。」を立ち上げた。川崎市麻生区内で農業を営む二十五歳から三十九歳までの男性五人が集まり、活動を始めた。

 「おしゃれに野菜を売り、昔ながらの野菜直売所に足を向けない新しい客層を取り込むこと」と、狙いを説明する。

 畑の近くにある野菜直売所は、新鮮さが売り物。掘り起こしたばかりのネギや大根、サツマイモには土がこびり付いている。主婦からお年寄りまで足しげく通ってくる。

■マルシェに出店

 そんな土の匂いもいいが、街中のおしゃれな雰囲気の中、野菜を買い求めることができる環境をつくる。そうすれば、若い女性を中心に、新しい客層に野菜を気に入ってもらえるのではないかと考えた。

 小田急線の新百合ケ丘駅南口広場で定期的に開かれているイベント「しんゆりフェスティバル・マルシェ」に七月、初めて出店した。店内は木を基調にして陳列棚をそろえ、土を感じさせない野菜を並べ、若い女性らが手に取って触れられるようにした。出店は今月十八日で四回目を数える。

 十代のころ、溶接や木工などの仕事に携わった。結婚を機に二十四歳で実家の農業に従事。父親の仕事を手伝うよりも、自分の農業を模索することに力を注いだ。

■新品種に挑戦

 五年前に「いのうえのうえん」を設立して経営者になった。自分が作った大根や白菜、サツマイモなどを市内はじめ、東京都多摩市や稲城市の飲食店に直接届ける。

 例えばサツマイモ。主流の「シルクスイート」を作り続けることはせず、新品種に取り組む。今年は「フルーツこがね」「コガネニンジン」がはやると見込んで作付けした。

 「時代の流れや消費者の要求を感じ、今はこれを作れば売れるだろう、という感性を大事にしている」と話す。そして「見たことがない、食べたことがないという新鮮な野菜を知ってもらい、あの手この手を使って若い人やいろんな人たちに届けて食べてもらいたい」。

 日々、その思いを膨らませながら、自慢の野菜を乗せたトラックで街中を走り回っている。 (安田栄治)

◆私の履歴書

1983年 川崎市麻生区に生まれる

 98年 地元の中学を卒業。その後、溶接や彫金、木工の仕事に携わり、展示会のブースや店舗作りを手掛ける

2007年 24歳で結婚。これを機に実家の農業に専念する。

 13年 30歳で「いのうえのうえん」を設立。経営者に

 18年 発起人となり、若手農家の会「畑から、台所へ。」を立ち上げる 

 

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