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【神奈川】

19年度川崎市当初予算案 人口増でも実質赤字

 川崎市は四日、二〇一九年度の当初予算案を公表した。一般会計は前年度比3・0%増の七千五百九十億円。五年連続で過去最高を更新した。人口増などで市税収入が増えた一方、待機児童対策や高齢者、障害者向け支援など市民サービスの費用も増加。実質的には赤字予算で、不足分の百十五億円は減債基金から新たに借り入れ、借入総額は六百十億円に上る。 (大平樹)

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 歳入では、人口増と住宅の新増築、好調な企業収益などで、市税が4・5%増えて三千六百三十七億円。六年連続で過去最高になった。幼児教育・保育の無償化を受けて、国庫支出金も5・6%増の千三百三十二億円。市税と国庫支出金で歳入全体の65%余を占める。

 歳出では、待機児童対策や幼児教育・保育の無償化による補助金増で、こども未来費が8・8%増の千二百十二億円。健康福祉費は、障害福祉サービスの利用者増や、風しん対策の強化などで0・9%増の千四百七十億円となった。人件費や福祉にかかる「扶助費」などを含む義務的経費が全体の55・3%に上り、公共施設の整備など投資的経費は過去最低の12・1%にとどまった。

 待機児童対策は、受け入れ枠を二千三百三十六人増やし、一九年度末までに合計約四万人まで拡大する。保育士確保に向けた就職相談会や市認定保育園の職員の待遇改善なども引き続き実施する。国の施策に合わせて、三〜五歳児の全世帯とゼロ〜二歳児の市民税非課税世帯を対象に、十月から幼児教育・保育を無償化するため、保護者向けのコールセンターなどを設置する。

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◆ふるさと納税返礼品 フロンターレで巻き返し

 川崎市は2019年度、ふるさと納税について、内容を充実させる方針を明らかにした。地元のスポーツチームと連携。市に寄付してくれた人に対する返礼品として、サッカーの川崎フロンターレの限定グッズやイベント参加権などを贈ることを検討している。

 ふるさと納税は、自治体への寄付金額から自己負担(2000円)を除いた金額が、住民税から控除される優遇措置がある。例えば、川崎市内に住む人が、故郷の市町村に1万円を寄付すると、住民税が8000円軽くなる。

 寄付をした自治体から贈られる返礼品目当てや節税目的で利用者が増加。一方、寄付を集めようとする自治体間では返礼品競争が過熱している。川崎市財政課によると、本来は市に入るはずの税金が減り、減収額は18年度43億円に上る見込み。

 市はこれまで静観してきたが、同課の担当者は「手をこまねいていては、市民に説明できない状況になった」と話す。「(多くの自治体が返礼品にしている)肉や魚、コメでは勝負できない」とし、人気が高いフロンターレなどに協力を仰ぐ構えだ。 (大平樹)

◆市、児相に常勤弁護士

 川崎市は、虐待を受けている子どもの一時保護など、児童相談所による法的措置の対応力を強化するため、こども家庭センター(中央児童相談所、幸区)に常勤の弁護士を新たに配置する。現在も週一回の非常勤で弁護士を配置しているが、より迅速に対応できるようにする。

 市内には児相が三カ所ある。このうち、中核機能を担うこども家庭センターに、課長級ポストの「法的措置等支援担当」を四月に新設し、三〜五年間の任期付き職員として弁護士を置く。市が四日発表した二〇一九年度の組織委改正案に盛り込まれた。

 福田紀彦市長は四日の記者会見で、千葉県野田市の小学四年女児が自宅で死亡した事件を受け「普通では考えられないような学校への要望とか、脅しのような話は、相当な件数が市内にもある。強く出られない(現場の)実態があるのは承知しており、法律的に支える仕組みづくりが必要だ」と説明した。

 県と県警が昨年十二月に始めた児童虐待に関する情報共有にも言及し、川崎市でも「県警と児相が情報共有していく方向でやっている」と述べた。 (石川修巳)

 

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