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【神奈川】

平和へ進む「女王陛下の船」 箱根海賊船進水式 4月25日、芦ノ湖で就航

進水する「クイーン芦ノ湖」=箱根町で

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 箱根町の芦ノ湖で海賊船を運航する「箱根観光船」は4日、湖畔で新型海賊船の進水式を行った。初代から数えて7代目で、「クイーン芦ノ湖」と命名。過去6隻は海賊船らしく船体に大砲が並ぶ外観だったが、新型は「女王陛下の船」として大砲の装飾をなくし、箱根の地から「平和」をアピールする。 (西岡聖雄)

 船は全長三十五メートル、三一九トン、五百四十一人乗り。建造費は十二億五千万円。引退する「バーサ」と交代で、四月二十五日に就航する。三隻体制の運航は変わらない。

 過去の海賊船は英国の軍艦などをモデルにした。今回は「心ときめくクルーズ」をコンセプトに、工業デザイナー水戸岡鋭治さん(71)が初めてデザイン設計を担当し「ジャパン マリンユナイテッド」(横浜市)が建造した。水戸岡さんはJR九州の豪華列車「ななつ星in九州」などを手掛けている。

 船の外装は黄金色。船首に幸せと平和を祈って羽ばたく女神像を掲げる。内装工事はこれからで、床や天井などに木材を多用し、上品さやクラシック感を演出する。水戸岡さんは「戦いの船ではない。世界から失われつつある自由、平等、博愛の精神を次の時代へ伝える思いを女神像に込めた」と語った。

 欧州では十八世紀以降、傷病兵が療養する温泉地では戦わない協定が引き継がれ、日本も第二次大戦中、箱根町を非戦闘地区として連合国側に通告した。このため東京の各国大使館員ら外国人千五百人が同町へ転任。ドイツ海軍は常時百人ほどが町内の温泉旅館で暮らし、人口一万人強の町は当時から国際温泉地の様相を呈していた。

 観光船の岡本裕之社長(53)は「大砲のない新型海賊船で、世界の観光客に優雅な時間を過ごしてほしい」と語った。

 

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