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【神奈川】

「過労死ライン」ゼロ目指す 市教委 教職員の働き方改革

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 川崎市教委は、教職員の長時間勤務の解消に向けて、学校現場の負担を軽減する具体的な取り組みをまとめた。小学校と特別支援学校の全校に留守番電話を新たに設置するほか、配布物の印刷や仕分け、来客対応などを担う事務支援員の配置校を増やす方針で、二〇一九年度予算案に関連経費を盛り込んだ。

 市教委は当面の目標として、「過労死ライン」に相当する長時間労働の教職員をゼロにする、と設定。教職員のやりがいを大切にしつつ、できることから勤務環境を改善するとともに、教職員の意識改革も求めている。

 一九年度予算案によると、市立小学校、特別支援学校の計百十八校に留守番電話を設置。中学校への導入も今後検討する。夜間などの電話対応を減らして、授業準備に専念できるようにするとともに、勤務にひと区切りをつける教職員の意識づけが狙いだ。

 教職員事務支援員の配置は、本年度に試行した小学校三校から小中学校計二十八校に拡充する。対象校に支援員を一人ずつ配置し、学習プリントの印刷や電話、来客対応などを教職員に代わって行う。教諭が授業準備に集中でき、教頭や教務主任が校内を巡回できるなどの効果が出ているという。

 中学校で部活動の技術指導、大会などの引率を担える非常勤の部活動指導員も配置校を増やす。昨年六月からモデル事業として三校に配置しており、新年度は七校に。教諭が授業準備や生徒指導などの時間を確保できることに加え、生徒の競技力向上にもつながっているという。

 市教委はほかに、学校への過剰な苦情などに対応するため、法的なアドバイスを専門に担当する非常勤職員として弁護士を配置。ICカードによる教職員の出退勤管理も四月から導入して、在校時間を把握できるようにする。

◆長時間勤務「看過できず」 健康、教育活動に影響も

 川崎市教委が2017年度に実施した教職員の勤務実態調査で、時間外労働が「過労死ライン」とされる1カ月当たり80時間を超える教諭は、小学校で26.4%、中学校で58.9%に達した。

 特に中学校の教諭は4人のうち3人が1カ月に3日以上、部活動などで休日に出勤している計算になるという。

 年齢別にみると、若年層ほど長時間勤務の傾向が強いことも判明。市教委はこうした実態に対し、教職員の健康に影響を及ぼしかねず、日々の教育活動にもかかわる「看過できない問題」とみている。

 一方、教諭が「今よりも時間をかけたい業務」として、最も多く挙がったのが「授業準備」だった。 (石川修巳)

 

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