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【神奈川】

中1殺害から4年、現場で祈り 知人ら献花 風化を懸念

即席の献花台に花を供える女性=川崎区で

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 川崎市川崎区の多摩川河川敷で当時中学一年の上村遼太さん=当時(13)=が殺害された事件から二十日で四年になった。現場には殺害時刻とされる未明から、上村さんと交流があったという人や、事件の風化を心配する人らが訪れ、即席の献花台の前で手を合わせた。 (大平樹)

 「二年間来られなくてごめんな」。上村さんや当時少年だった加害者たちと遊び仲間だったという区内の男性(24)は午前十時ごろ、三年ぶりで命日に現場を訪れた。献花台に向かって手を合わせ、心の中で呼び掛けたという。

 仕事もあり、当時の仲間とはもう会わなくなった。上村さんのことは「弟みたいな存在だった」といい、「生きていたら高校二年生かあ。今でも一緒に遊んでいたんじゃないかな」と寂しそうにつぶやいた。当時二人とも好きだったアニメ「ラブライブ!」の曲をスマートフォンでかけながら、多摩川の水面をじっと見つめた。

 川崎市中原区の会社役員男性(38)は「最近は虐待のニュースが増えた」と漏らし、上村さんの事件も「顔にあざをつくるなど、事件の兆候はあったはずだ。周りがちゃんと見ていれば防げたかもしれない。皆が忘れないでほしい事件だ」と語った。

 未明に現場を訪れた、群馬県内の学童施設で働く同県太田市の小川佑一さん(36)は、上村さんと面識はなかったが、事件に強い衝撃を受けて定期的に現場を訪れている。ただ、普段は周囲の人と事件が話題になることもなくなったといい「何、その事件、と言われることも増えた」と話し、風化を懸念した。

 事件発覚直後から現場に供えられた花などを整理してきたボランティアの人たちは、月命日などに合わせて今も定期的に集まっている。彼らが設置した献花台には、お菓子や花、線香のほか、上村さんが小学校生活を送った島根県の西ノ島の写真やカレンダーなども飾られた。

 判決などによると、上村さんは二〇一五年二月二十日未明、多摩川の河川敷で、当時少年の三人に顔をコンクリートに打ち付けられ、首をカッターナイフで複数回切られて出血性ショックで死亡した。三人は殺人や傷害致死罪などで起訴され、それぞれ不定期刑が確定した。

 

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