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【神奈川】

<元気人@かながわ>横浜の住宅街 野菜農家10代目 三枝直人さん(26歳)

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 アパートや一軒家が並ぶ住宅街の中にぽっかりと畑が広がる横浜市神奈川区神大寺地区。約二十五種類の野菜を栽培し、近所の直売店で販売する。「一つ一つの野菜に自信がある。都会のイメージが強い横浜でも地産地消を進めたい」と意気込む。

 キャベツ農家の十代目として生まれた。父正智さん(54)ら家族五人で五カ所計約一・三ヘクタールの畑を管理する。ネギやニンジンなどの定番野菜のほか、ルッコラやサラダホウレンソウなども栽培している。

 「農作業には休みがない」。日々変わる天候と作物が相手で、作物の様子を毎日確認する。収穫した野菜は、正月以外はほとんど営業している直売所に卸す。かがんでは立って、の繰り返しの作業に腰を痛めた。「作業の効率が悪い」と正智さんに進言し、言い合いになったこともあった。

 「一年目は、定休がある同級生がうらやましかった。辞めようとは思わなかったが、ただ父に言われた作業をこなしているだけだった」

 中学三年生の時に家の農作業を手伝っていて「立って体を動かす仕事が性に合っている」と農業の道に進むことを決意し、県立中央農業高校(海老名市)に進学した。卒業後は農業を志す人々が集まる県立かながわ農業アカデミー(同)で、作物の栽培方法や経営を学び、二十歳で就農した。

 二〇一五年ごろから通い出した、横浜市港北区にある種苗店の店主との出会いが転機となった。栽培方法の知識が豊富で、自分でもさまざまな品種を試すようになった。「父も自由にやらせてくれて、作物に愛情を持つようになった」

 現在はネギの栽培に精を出す。白根を長くするために根を土でかぶせるタイミングが難しく、最初は白根が短く、全体として細くなってしまった。失敗を重ね、今では太くて白根が長い、一本約二百グラムのネギが育つようになった。

 自ら商品を並べていると「いつもおいしいわね」とお客さんに言われることもある。「商品のラベルの生産者の欄には父の名前がある。三枝家のおいしい野菜で地域の皆さんの胃袋を満たしたい」

 野菜は「『ハマッ子』直売所メルカートかながわ店」(横浜市神奈川区)=電045(481)3913=で購入できる。 (鈴木弘人)

◆私の履歴書

1992年7月 横浜市神奈川区生まれ

2008年4月 県立中央農業高校入学

 11年4月 県立かながわ農業アカデミー入学

 12年12月 「ハマッ子」直売所メルカートかながわ店がオープン

 13年4月 20歳で就農

 15年ごろ 種苗店の店主と出会う

 

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