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【神奈川】

飯舘村のおばあちゃん直伝 みそ造り継承 鎌倉で親子ら50人体験

みそ造りを体験する親子ら

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 東京電力福島第一原発事故で、全村避難を余儀なくされた福島県飯舘村に伝わるみそ造りを体験する教室が二十四日、鎌倉市津のモンタナ幼稚園であり、園の親子ら約五十人が参加した。村から菅野(かんの)栄子さん(82)と菅野芳子さん(81)も駆け付け、参加者にアドバイスをしたり、近況を語ったりした。 (北爪三記)

 二人は、同村佐須地区の農産加工グループで「さすのみそ」を造っていたが、二〇一一年の原発事故で避難生活に。教室は、みそ造りを各地で受け継ごうという関東在住の市民有志による取り組み「『味噌(みそ)の里親』プロジェクト」の一環で、一四年から続いている。

 参加者は、用意された玄米こうじと塩をポリ袋に入れて振って一緒にし、煮大豆を加えて手でもんで混ぜ合わせた。これに、菅野さんらが造ったみそを「種みそ」として加えた。みそ造りは昨年、村で再開した。長女と一緒に参加した女性(44)は「絶やさず、造り続けていきたい」と話した。

 村は一部の帰還困難区域を除いて一七年三月に避難指示が解除された。菅野さんたちは、傷んで住めなくなった自宅を取り壊して建て直し昨年十二月、同県伊達市の仮設住宅から戻った。栄子さんは「昔を思い出すと、もの寂しくなる」と心中を明かしつつ、村で再開したみそ造りについて「後継者にアドバイスをしながら、飯舘のみそを子孫が食べていける体制をつくりたい」と語る。

 プロジェクトにはこれまで約二千人が参加し、十トン超のみそを造った。代表の増田レアさん(60)=山梨県中央市=は「毎日思い出して忘れない、『台所をつなぐ支援』として取り組んできた。自分たちの食文化を大切にすることが地域を大事にすること、ひいては脱原発にもつながると思う」と訴えた。

近況を語る菅野栄子さん(右)と菅野芳子さん=いずれも鎌倉市で

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