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【神奈川】

平塚産の生乳で濃厚ジェラート 地元酪農家が考案し商品化

「地産地消の味を楽しんで」と呼びかける片倉さん(右から3人目)ら角笛会のメンバー=いずれも平塚市で

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 平塚市のJA湘南農産物直売所「あさつゆ広場」で三月から、市内八つの牧場で搾った生乳を原材料にするジェラートとソフトクリームが売られている。地産地消に取り組む若手酪農家グループ「角笛(つのぶえ)会」が「乳業メーカーに出荷するだけでなく、生乳を地元で活用できないか」と思案し、商品化にこぎ着けた。メンバーは「香りが違う。生乳本来のおいしさを味わってほしい」と話す。 (吉岡潤)

生乳を運ぶ保冷バッグと缶

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 直売所では二〇一〇年のオープン以来、平塚を含む県内産の生乳で造られたメーカー製牛乳を原材料に、所内の工房でジェラートなどを製造してきた。同会の片倉幸一さん(40)は当初から「地元の生乳をそのまま使えないか」と考えていたが、工房へ運ぶまでの温度管理などが課題となって具体化しなかった。

 実現に向け、三年前から同会の仲間と話し合い、保健所に相談した。メーカーのように保冷機能を備えた運搬車は持っていない。保冷バッグに保冷剤を入れて温度上昇を抑え、工房に運ぶことにした。一年前からジェラートなどを試作し、イベントで反応を探った。

 従来は、省令に従って高温で瞬間殺菌してあるメーカー製牛乳を、もう一度殺菌していた。直接搬入なら殺菌は一回だけ。それも低温で時間をかける方法のため、成分の変化が少なく、生乳のすっきりした風味が残る。その良さを生かそうとジェラートもソフトクリームも甘さを抑えた。「濃厚だけど、後味さっぱり」がうたい文句だ。

 市内の酪農家は二十九戸。県内では伊勢原市に次ぐ規模ながら減っている。構想に取り組んだのは「近くに酪農家がいることを市民に知ってほしい、酪農家のモチベーションを上げたい、と考えたから」と片倉さんは説く。

 メーカーに出荷した生乳は「県内産」としてまとめられる。直売所への自前の搬入は手間がかかり、量もわずかだが、平塚のどの牧場で生産したかを明確にうたえる。「自信を持って生乳を造っている。おいしいと笑顔で食べてもらえれば一番」と片倉さん。消費者との顔の見えるつながりは何よりの励みだ。

 ジェラート、ソフトクリームともレギュラーサイズ三百円。

 問い合わせは、あさつゆ広場=電0463(59)8304=へ。

 

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