東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

山口蓬春が描いた「明治・大正・昭和」 葉山で企画展 初公開の挿絵原画も

初公開された「天皇の世紀」の挿絵原画=葉山町で

写真

 葉山町一色にある日本画家山口蓬春(一八九三〜一九七一年)の記念館で、「蓬春が描いた明治・大正・昭和」をテーマにした企画展が開かれている。緻密な時代考証を基にした作品とともに、新聞連載「天皇の世紀」(大仏次郎著)の挿絵原画を初公開している。

 忠実に歴史画を描こうとする蓬春の姿勢は徹底していた。岩倉具視ら欧米使節団が一八七一(明治四)年に横浜港を出発する様子を描いた「岩倉大使欧米派遣」(一九三四年、聖徳記念絵画館蔵)は、制作のために当日の天気や港の地形などを調べ、岩倉家を訪ねて着用した衣装の形や柄をスケッチ。妻に洋装をさせて写真を撮り、参考にした。今回の会場には、こうしたスケッチや写真が並ぶ。

 作家大仏次郎が六七年から朝日新聞で連載した史伝「天皇の世紀」の挿絵は、三十一点描いたうちの二十四点を初公開。明治初期に出た断髪令の後、急速に普及したという帽子や流行した化粧水のビンなど、当時の風俗が描写されている。

 作品は十二日までの前期、十四日〜六月九日の後期を通して計七十六点を展示する。笠(りゅう)理砂副館長は「きちんとしたものを後世に伝えたい、という実証主義が貫かれているのが分かってもらえると思う。初公開の挿絵も楽しんで見てもらえたら」と話す。

 五月六日を除く月曜と同七日は休館。入館料は一般六百円、高校生以下無料。問い合わせは同館=電046(875)6094=へ。 (北爪三記)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報