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【神奈川】

純町内産の新酒「松田美人」 町制施行110周年 松田町

新酒をPRする(手前左から)笠井さん、鍵和田社長、本山町長ら=松田町で

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 町制施行百十周年を迎えた松田町は、記念事業として、原材料全て町産にこだわった純米吟醸の新酒「松田美人」を完成させた。酒米は町内の耕作放棄地を新規就農者が整備して収穫し、町内唯一の酒蔵「中沢酒造」が醸造した。これまでの同社の銘柄は足柄平野産で、町内産の酒は初めて。一日から町内の酒販店などで販売している。

 酒米を栽培した水田は、山あいの寄(やどりき)地区にある。後継者不足や動物の食害で地区内は耕作放棄が多い。本山博幸町長は一昨年、同社の鍵和田茂社長(60)に呼び掛け、プロジェクトが始まった。

 就農を希望していた南足柄市の笠井大さん(29)が町内へ移住。寄の耕作放棄地の解消に取り組む農業佐野晃一さん(37)が栽培方法を指導した。寄生まれの佐野さんも「かつての田園風景を取り戻したい」と五年前、都内から戻ってこれまでに七千平方メートルを農地に再生させている。

 二人は雑木が茂り、水を張れない状態だった遊休田(五千平方メートル)を整備。田植えや稲刈りには地元の小学生や、町内外から応募した農業体験の市民も加わった。

 収穫できた酒米は十九俵(千百四十キロ)で、中沢酒造は七百二十ミリリットル入り(千六百八十円)を千五百本製造した。ラベルには松田大名行列や河津桜、ロウバイなど町の風物詩を描いた。

 笠井さんは「不安だったが無事収穫でき感激した。寄を多くの人が集まる場所にしたい」と話す。鍵和田社長は「酵母も町内の松田山の河津桜から抽出し、まろやかでフルーティーな味。油ものの食べ物にも合う」と話す。問い合わせは中沢酒造=電0465(82)0024=へ。 (西岡聖雄)

 

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