東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

三島由紀夫の華麗なるリズム ゆかりの鎌倉 コンサートと特別展

コンサートへの来場を呼び掛ける礒さん(左)と富岡館長=いずれも鎌倉市で

写真

 鎌倉市を舞台に、作家三島由紀夫(1925〜70年)に音楽と作品から迫る二つの催しが注目されている。鎌倉芸術館(大船6)で25日に開かれるコンサートと、鎌倉文学館(長谷1)で開催中の特別展「『豊饒(ほうじょう)の海』のススメ」。鎌倉にゆかりのある三島の魅力を発信しようと、両館が連携し、それぞれの立場から企画した。 (北爪三記)

 三島は、鎌倉に住む川端康成(一八九九〜一九七二年)の自宅を訪ねたほか、四作から成る大作「豊饒の海」執筆に当たり、前田侯爵家別邸(現・鎌倉文学館)を取材している。

 コンサートは「鎌倉音楽文庫」と銘打ち、鎌倉にちなむ文化と音楽を合わせて紹介する企画の第二弾。「三島由紀夫〜音楽を憎んだ男」と題し、「楽劇サロメより七つのヴェールの踊り」(R・シュトラウス)や「メフィスト・ワルツ第一番」(リスト)などを取り上げる。

 トークゲストとして参加する富岡幸一郎・鎌倉文学館館長は「音楽とあまり結び付けて見られない三島だが、華麗な文章、文体には音楽的要素があり、本質に音楽を持っているんじゃないか」と分析する。出演するバイオリニスト礒(いそ)絵里子さんは「音楽と作家を絡めた珍しいタイプのコンサート。ぜひ多くの人に聴いてほしい」と呼び掛ける。

 「豊饒の海」の第一作「春の雪」刊行から今年で五十年となるのを記念した特別展は、三島の直筆原稿や創作ノートとともに作品世界を紹介する。一九六五年に取材で同館を訪れた際、庭園の様子をスケッチ風に記したノートも並ぶ。

 三島の後輩に当たる学習院中等科の男子生徒四人が、四作をそれぞれの言葉で紹介したパネルも話題になっている。鎌倉文学館の担当者は「展示をきっかけに、ぜひ作品を読み通してほしい」と話す。

 七月七日までで、六月十七日と七月一日は休館。入館料は一般五百円、小中学生二百円。問い合わせは同館=電0467(23)3911=へ。

 コンサートは午後三時開演で、チケットは一般三千六百円、学生千八百円。申し込み、問い合わせは鎌倉芸術館チケットセンター=電0120(1192)40=へ。

三島の直筆原稿や創作ノートとともに作品の世界を紹介する展示

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報