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【神奈川】

按針の墓「発掘調査で毛髪」  横須賀の菩提寺で文献見つかる

国の史跡に指定されている「三浦安針墓」=いずれも横須賀市で

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 徳川家康の外交顧問を務めた英国人三浦按針(あんじん)(ウィリアム・アダムズ、一五六四〜一六二〇年)の墓を巡り、明治時代の発掘調査で毛髪が見つかった、と記された文献が菩提(ぼだい)寺の浄土寺(横須賀市西逸見町)にあることが分かった。これまで遺品を納めた供養塔と見られてきたが、来年の没後四百年を控え、逸見道郎(へんみみちお)住職(65)は「再調査した方がいいのでは」と話す。 (北爪三記)

 小高い山に広がる県立塚山公園(同市西逸見町など)の一角に、「安針塚」とも呼ばれる国指定史跡「三浦安針墓」はある。基壇の上に二つの石塔が建ち、右が按針、左が妻のものとされる。

 一六〇〇年にオランダ船で現在の大分県臼杵市に漂着した按針は、家康に造船など西洋の知識や世界情勢を伝え、三浦郡逸見村(現在の横須賀市西逸見町、東逸見町付近)に領地を与えられた。病気のため、最期の地となったのは長崎の平戸だった。平戸のイギリス商館長コックスの日記には、按針の遺言で預かった刀と脇差しを息子に手渡した、との記述がある。

 同寺で見つかったのは、一九一八(大正七)年に終えた修復工事の経緯などがまとめられた「安針塚修理及保存ノ概要」(二一年)。工事に先立つ〇五年、英国公使の希望で発掘調査をしたところ、約三メートル掘った場所に耳際の毛髪を指す「鬢髪(びんぱつ)等遺物」が埋まっていて、「『アダムス』氏ノ墳墓タル確保ヲ得タリ」とある。

 文書には、大正天皇や伊藤博文、渋沢栄一らから寄付金が寄せられたことも記されている。節目の来年を念頭に、逸見さんは「これまであまり知られてこなかった修復の記録を、広く知ってもらうようにすることも重要」と話す。

 十九日午後二時から生涯学習センター(西逸見町一)で開く「第三回按針セミナー」で、文書について解説する。参加無料で申し込み不要。問い合わせは同寺=電046(822)1033=へ。

修復の経緯が記された文献を見せる逸見道郎住職

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