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【神奈川】

ニセ電話詐欺 同世代を加担させない 高校生が啓発DVD

DVDを制作した本田さん(左から2人目)ら高校生=横浜市中区で

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 未成年者がバイト感覚でニセ電話詐欺に関与し、加害者になるのを防ごうと、県警と県内の高校生が協力して啓発DVD「狙われる少年〜特殊詐欺に加担しないために〜」を制作した。高校生たちは「大人だけでなく、身近な世代が巻き込まれている実態を伝えたい」と訴えている。 (土屋晴康)

 DVDの中心は、高校生が自ら演じる二十二分のドラマ。主人公の男子高校生が友人から「楽して稼げるバイトがある」と誘われる。詐欺と知らないまま、電話で指示を受けて高齢者宅を訪れ現金などを受け取る「受け子」や、受け取ったキャッシュカードを使ってATMで現金で引き出す「出し子」になる過程を描いた。

 実際の事件を基に、県警少年育成課が脚本を手掛けた。県警から依頼を受けた麻生高(川崎市麻生区)メディア研究部の七人が撮影と編集、向上高(伊勢原市)放送部の十一人が、主人公や詐欺グループのメンバーを演じた。昨年九月に撮影を始め、詐欺の手口や注意点の紹介などを含めて三十六分の映像にまとめた。

 県警がニセ電話詐欺で二〇一八年に摘発した二百四人のうち、三割の六十人が未成年者だった。一四年の三十人から倍増し、同課によると大半が受け子や出し子。詐欺グループが高額な報酬を餌に、摘発されやすい危険な役目を社会経験が乏しい未成年者に押しつけている実態がある。ドラマも、被害者の通報で警戒していた警察官に主人公が逮捕される場面で終わる。

 向上高放送部の本田愛理(あいり)部長(18)は「詐欺と知らずに加担してしまうのはショックだと思う。自分の身近な人も加害者になり得ることがあると知ってほしい」と話した。

 DVDは千部作り、県内の全中学、高校、警察署などに配布。他の都道府県での活用やインターネットでの配信も検討している。

「狙われる少年〜特殊詐欺に加担しないために〜」の一場面(県警提供)

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