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【神奈川】

「噴火警戒レベル2」1週間 箱根、変わらぬ活気

レベル2になった後も入館者が増えている箱根ガラスの森美術館=箱根町で

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 箱根火山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に上がって一週間がすぎた。ごく小規模な噴火を起こした二〇一五年に比べても、現状ははるかに低調な火山活動ながら、レベルを引き下げられるほど沈静化していない。最低一カ月以上の規制継続が見込まれる中、箱根町の観光業界への影響は?  (西岡聖雄)

 四年前に二〜三日続いた噴火では、大涌谷に新火口(直径二十メートル)ができ、人頭大の噴石が三十メートル飛散した。一帯は警戒区域で無人だったため、噴石や火山ガスによる死傷者はいない。だが、同年の町内の宿泊客は前年より九十四万人、日帰り客は二百八十七万人減った。

 一五年の入館者数が前年を二割前後下回った各美術館への客足は今回、衰えていない。四年前に相次いだ団体バスツアー客の予約キャンセルがほとんどなく、ポーラ美術館の中西由里香さんと岡田美術館の近森愛花さんは「大きな影響はない」と口をそろえた。

 リピーターが多い箱根ガラスの森美術館の入館者は前年比一割増と好調で、レベル2に上がった後も増加傾向という。岩田正崔館長は「四年前は噴火したらどうなるのかと皆不安がったが、噴火後にレベル3(入山規制)になってからも警戒区域の外は平穏だった。お客さまも旅行会社もその経験から、今回は冷静に対応している」と分析する。

 小田急系の町内三ホテルの宿泊キャンセルは計十数件、西武系四ホテルは計数件あったが、共に「平時並みかやや多い程度」とし、百七施設が加盟する箱根温泉旅館ホテル協同組合の担当者も「未集計だが前回のようなキャンセル問題は聞こえない」と話した。

 交通機関では、伊豆箱根バスが「大きな影響はない」とする一方、大涌谷を通るロープウエーは運休。「集計中の肌感覚だが、乗客数は減ったと感じる」(箱根登山鉄道)の声もある。

 一五年の噴火後、大涌谷で火山ガスと水を混ぜて温泉にする蒸気井の保守作業ができなくなった。一部の宿泊施設への温泉供給もストップ。しかし蒸気井の管理会社は今回、レベル2以降も町の許可でほぼ毎日、大涌谷に入って保守点検を続けており、温泉供給に支障をきたしていない。

 箱根関所設置から四百年を記念し、町や地元観光団体は二十六日、関所一帯で、歌手の八代亜紀さんらを招いた大名行列を予定通り開催する。

 

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