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【神奈川】

「ケア必要な人の支援強化」 事件後初の定例会見 沈痛の福田市長

会見で事件の所感を述べる福田紀彦市長=川崎市役所で

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 川崎市多摩区でスクールバスを待っていた私立カリタス小学校(同区)の児童ら二十人が殺傷された事件で、福田紀彦市長は三日、事件後初となる定例会見に臨み、「想像もしていなかったショッキングな出来事。被害に遭った方々、家族はもちろん、学校関係者、地域の皆さんもショックを受けている。ケアが必要な人に支援ができるように取り組む」と話した。 (大平樹)

 事件直後に自殺した岩崎隆一容疑者(51)は伯父、伯母と同居。引きこもりがちで、市は、別に住む親族から相談を受けていた。福田市長は会見で「事件と引きこもりは、切り分けないとおかしなことになる」と強調し「引きこもりへの課題意識は持っている。特異な事件があったからやるのではなく、取り組んでいかなければならない」と対応を強化する考えを示した。

 市は、引きこもりの相談について市民ニーズを探ろうと、昨年十二月〜今年一月、区役所や医療機関など市内六百七十八機関を調査。有効回答は約二百で、このうち、引きこもりの相談や診療を業務として掲げていると回答したのが約二割。実際に相談があったと答えたのは約二百のうち五割を超えた。福田市長は「精神保健福祉センターには引きこもり支援の専門部署がある。ためらわず、心配があれば相談してほしい」と呼び掛けた。

 また、同校側から通学環境の整備に向け、スクールバス停留所の位置変更などの相談があるといい、「柔軟に対応していく」と話した。

 市は、親族から相談を受けていたが、その対応が適切だったのか問われると「動機が分からない中での検証は難しい」とし、「県警でも捜査して、原因究明につながる情報が出てくるのではないか」と、捜査の進展を見守る考えを示した。

 事件の再発防止に向けて「無言で明確な殺意を持っている者に対し、どういったものが対応策、予防策になるのか、明快な答えが現時点では言えないのが現実」と、苦渋の表情を浮かべた。

 

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