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【神奈川】

廃止方針 先行き見えず 横浜・鶴見 JR線生見尾踏切

3線6本の線路が通る生見尾踏切=横浜市鶴見区で

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 二〇一三年八月、つえを突いて歩いていた男性=当時(88)=が電車にはねられて死亡した横浜市鶴見区のJR線生見尾(うみお)踏切を市が廃止するとした方針の先行きが、見通せない情勢になっている。代替の通行手段として市が示したバリアフリー型歩道橋の建設に六年かかることが判明。市と住民の意向もかみ合わず、着工の見通しも立っていない。

 踏切は南東から北西に東海道、京浜東北、横須賀の三線六本の線路が通り、待避スペースを含め長さは約四十メートル。エレベーターがある京急生麦駅にも直結する歩道橋が脇に架かるものの、通路途中に十一段の階段があるのと、北西側は階段しかないため踏切を利用するお年寄りらも多い。市は一四年、踏切を廃止して跡地に大型エレベーター付きのバリアフリー型歩道橋を架ける案を提示したが、住民は「車が通行できなくなり、町が分断される」と反発。一六年十一月、市は先に歩道橋を架け、住民の理解を得て踏切を廃止する方針に転換した。工期は二年程度としていた。

 ところが今年に入り、歩道橋の脚を立てる線路と線路の間のスペースに埋まるケーブルの移設が技術的に難しく、完成まで六年要すると分かった。さらに市は今月四日の住民説明会で、歩道橋建設は、踏切の廃止を住民が理解するのが前提とする方針に転換した。市の担当者は「税金を投入する以上、確実に踏切を廃止する必要がある」と話す。

 市は当面の対策として既存の歩道橋の北西側に、来年中にエレベーターを設置する。ただ、途中の階段は残る。生麦第二地区連合会の杉浦節子会長(79)は「地元自治会と商店会が踏切廃止に反対する立場は変わらない」とした上で、「歩道橋を『人質』に取るようなやり方は改めてほしい」と訴えた。 (加藤益丈)

 

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