東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

父の自伝からたどる近代史 県立弥栄高教諭・永瀬一哉さん本出版

写真

 県立弥栄高=相模原市中央区=で日本史を教える永瀬一哉さん(63)=東京都八王子市、写真=が、英語教諭だった父宏一さん(故人)の自伝を基に、明治後期から戦後の生活やまちの記録をまとめた本を出版した。14年かけて書籍化にこぎ着けた永瀬さんは「日本の近代を民衆感覚で実感でき、驚くような発見がある」と強調する。

 本は「父に学んだ近代日本史−永瀬宏一の自伝を紐解(ひもと)く」(揺籃(ようらん)社、A5判、260ページ)。2005年、自宅のたんすから宏一さんの自伝を見つけたのがきっかけだった。

 400字詰め原稿用紙448枚に、1908(明治41)年に東京・渋谷で生まれ、都内での学生時代や関東大震災、大阪などでの教員時代を経て、徳島県立池田高教諭だった56(昭和31)年に永瀬さんが誕生する直前までの出来事が書かれていた。

 永瀬さんは「地域の歴史を伝える意味で、後世に残してもいいのでは」と、仕事の合間を縫って自伝にある史実などを調べた。本は宏一さんの文章と、永瀬さんの調査結果や感想などを交互に掲載。関連する写真資料も付け、宏一さんが88年に79歳で亡くなるまでの記録も追記した。

 ちょんまげ姿の人が明治末期から大正時代にいたことや、関東大震災で東京市が被災者にミルクを配った様子、戦時中の英語受難の状況、終戦直後に非戦災者に課した税などを紹介している。

 永瀬さんは「日本史の教科書には載っていない市井のリアルな歴史に触れてほしい」と話した。 

  (曽田晋太郎)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報