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【神奈川】

<かながわ未来人>フリーペーパー「MiSMO」勤務 編集者・砂川航希(すなかわ・こうき)さん(24)

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 早朝、勤め先がある小田急線の新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)に到着すると、駅前の街並みや通勤・通学客をながめながらいつも思う。「この街のエリアをもっと面白くしたい。みなさんが、えっと思わせる場所を発掘できたら楽しいだろうな」

 昨年四月、フリーペーパー「MiSMO(ミスモ)」を発行する会社に入った。住まいのある大和駅から通っているが、誰よりも早く出社し、各新聞の朝刊に目を通して知識と気持ちを整える。

 取材では、新百合ケ丘や百合丘、柿生といった麻生区内のほか、東京都の町田市や稲城市にも足を運ぶ。特集企画では箱根の温泉街に行ったことも。

 発行エリアにある飲食店などを回ってフリーペーパーに掲載する広告を契約し、店の紹介記事を作る。「広告を契約していただいた店の商売繁盛につなげていくのが仕事。店が元気になって地域が盛り上がるように紙面、記事を工夫しています」

 顧客を手放さないために街の現況を知り、自身の知識とのギャップを埋めたり、あえて離れてみたり…。感覚を磨いてマンネリ化を防ぐよう心がけている。

 富山市出身。母校の県立富山商高では大相撲夏場所で初優勝を飾った朝乃山関の二年後輩にあたる。地元出身力士の久しぶりの活躍と先輩の奮闘ぶりに心が躍った。

 関東学院大の学生時代は横浜市内に住んだ。都会を知って「まちづくり」に興味を持った。海老名駅前のイベント企画に参加したり、ゼミの授業で「まちおこし」のための研究に取り組んだ。就職先はその延長にある。採用は女性が多く、難関を突破して数少ない男性社員となった。

 週に一回の企画会議では、「一年目からドンドン意見を言わせてもらったが、うまくいかないことばかり。ネコがいる街を紹介したいと言ったら、どうやって広告を取るのかと指摘された。思いつきの学生気分じゃダメでした」。

 昨年夏は地域ガイドブック「新百合ケ丘北口エリアの本」の制作にも参加。猛暑の中を一日二十キロ近く歩いて広告主を探した。発刊後に「おかげで予約客が増えた」と顧客から言われ、社会人一年目の自慢となった。

 「とにかく、いまは仕事が楽しい。それが皆さんを驚かす力になっていると思う」。黒い革靴の底を擦り減らす毎日に胸を張っている。 (安田栄治)

<MiSMO> 毎月1回、8万5000部を発行するフリーペーパー。新聞折り込みで配布している。エリアは、川崎市麻生区の全域と同市多摩区、宮前区、横浜市青葉区、東京都町田市、稲城市のそれぞれ一部地域。地域情報紙の枠を超え、新しい生活スタイルの提案を心掛けている。

 

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