東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 7月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

意思決定支援の前に検証を やまゆり園事件3年 横浜で集会

意思決定支援への見解を述べる山田さん(右)と三田さん=横浜市中区で

写真

 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」の殺傷事件から三年。県内外の障害者や支援者の団体などでつくる実行委員会は二十七日、横浜市健康福祉総合センター(中区)で、事件の教訓と、あるべき社会について議論する「『ともに生きる社会』を考える神奈川集会」を開いた。

 県は園の入所者に、地域で生活するか、二〇二一年度に再建する施設で暮らすかなどを選んでもらう「意思決定支援」を進めている。集会は意思決定支援がテーマで、副題を「私たち抜きに私たちのことを決めないで」とした。

 老朽化に伴う建て替えの際、全国に先駆けて意思決定支援に取り組んだ長野県立知的障害者施設「西駒郷(にしこまごう)」の山田優(まさる)元所長(72)が登壇。「(事件の犠牲者は)なぜ施設で暮らし続けなければいけなかったのか。意思決定支援の前に検証すべきことがある」と指摘し、差別や偏見などの社会的背景に向き合わない限り、取り組みは成功しないとの見方を示した。

 続いて山田さんと、西駒郷で意思決定支援に携わった三田優子・大阪府立大准教授(障害者福祉)らが対談。「普段から意思疎通できていないのに、いきなり意思決定支援はできない」(三田さん)、「西駒郷では、入所者と裸の付き合いをするくらいのことまでした」(山田さん)などと話した。

 居住棟を二カ所に再建する園の計画に、三田さんは「巨大なグループホームを造って、地域移行が済んだとは言わないでほしい」と忠告した。

 最後に「(障害者が)安心して暮らせる場は不足している。希望する地域で暮らせるよう、県が取り組みを進めることを要望する」とのアピール文を採択。文は八月一日に県に提出する。 (志村彰太)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報