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【神奈川】

背筋も凍る!? 江戸の妖怪本 専修大図書館で企画展

展示された妖怪本=いずれも多摩区の専修大図書館で

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 川崎市多摩区の専修大図書館で夏の企画展「夏に帰ってきた! 江戸の妖怪大集合」が開かれている。専修大が所蔵する江戸期和本の収集家・故向井信夫氏の文庫などから、江戸の庶民に愛された妖怪本二十四作品が展示されている。これから夏本番。身の毛がよだつ不気味な妖怪の世界に足を踏み入れてはいかが−。 (安田栄治)

 妖怪の企画展は二〇一六年の春、同図書館で開かれ、アニメ「妖怪ウオッチ」の人気などにより、大勢の学生が訪れた。今回はさらに資料を厳選。「妖怪図鑑」「動物の化け物」「語り継がれる怪談」「妖怪でパロディ」「愛された妖術使い」の五つの章に分け、紹介している。

 妖怪図鑑は「画図百鬼夜行(がずひゃっきやぎょう)」のほか、中国の妖怪図鑑と位置付けられる「山海経(さんがいきょう)」など五作品を展示。この五作品に登場する妖怪をパネル展示して、入館者による人気投票も行っている。前回開催時の投票で一位になった二本のしっぽがはえているネコの妖怪「猫又」もいる。

パネル展示された妖怪の人気投票に参加し、投票用紙に記入する学生たち

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 動物の化け物の注目は「頼豪阿闍梨恠鼠伝(らいごうあじゃりかいそでん)」。ネズミの妖怪を取り上げた曲亭馬琴の小説に浮世絵師・葛飾北斎が挿絵を担当した初版本。「江戸期の文学・文化、曲亭馬琴」をテーマに研究している専修大文学部の板坂則子教授は「北斎がところどころに絵を入れ、馬琴の小説作りを刺激した。ネズミの妖怪の毛が浮き出てるように見えるのは初版本で色合いが精巧だから。大変貴重なものです」と説明する。

 十九日まで行われた三日間(一日三時間)のプレオープンには四百人を超える学生が詰め掛けた。展示作品には初版本が多く、板坂教授は「本物を見ることによって興味は膨らみます。展示している本の価値の高さを一般の方にも見てほしい」と話している。

 八月四日まで。閲覧時間は平日正午〜午後四時半、土・日曜午前十一時〜午後三時。一般も入場可能で無料。問い合わせは、専修大図書館(多摩区東三田二)=電044(911)1274=へ。

曲亭馬琴の小説に葛飾北斎が絵を添えたネズミの妖怪本を手にする板坂教授

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