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【神奈川】

世界の頂点に再び挑む 一輪車、国際大会3位 麻生で腕磨く・田上絢子さん

一輪車で世界の頂点を目指す田上さん=川崎市麻生区で

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 一輪車に乗ってフィギュアスケートのような演技を競う国際大会で、昨年3位に入った23歳の女性が川崎市麻生区内で黙々と腕を磨いている。練習と仕事の両立の難しさから一度は第一線を退いたが「もう一度世界の頂点を目指したい」とアルバイトのかたわら再起して猛練習を積んでいる。 (安田栄治)

 女性は相模原市在住の田上絢子(たがみあやこ)さん。昨年夏、韓国で開かれた国際一輪車競技大会女子ソロエキスパート部門で三位に輝いた。

 田上さんは小学校一年で一輪車を始めた。同四年の時に相模原市内の一輪車クラブに所属し演技一筋で全国大会に出場するまでに成長。十九歳の時に国際大会で優勝経験のあるコーチに師事を仰いで新百合ケ丘一輪車クラブに移籍し、世界を目指して頭角を現した。

 演技は四分間。曲に乗って回転したり、足を垂直や背中越しに上げて走ったり、ジャンプしたりと柔軟性とダイナミックさを合わせもつ技を繰り出す半面、手や足の指先、髪の毛の先までを意識して動かす繊細な表現力も求められる。

 競技人生最後の舞台と位置付けた昨夏の大会。田上さんは「喜怒哀楽を表すことを意識して母やコーチに感謝する気持ちを込めました」。演技後にライバルの出場選手が涙を流して拍手してくれたほどで、芸術性と豊かな表現力で世界のトップランカーに上り詰めた。

 大会後は第一線を離れ、アルバイトをしながら麻生区内で小学生から大学生まで三十人ほどの演技を指導してきた。しかし、その子どもたちの生き生きとした姿を見ているうちに、完全燃焼していない自分に気付いた。「もっと表現力を磨き、見ている人にまるで新しい色やものを発見したようなドキドキした感覚を伝えたい」と復帰した。

 川崎市多摩区で十八日開かれる演技会に出演する田上さん。既に満員となったこの演技会でも、世界トップクラスの技を披露し、再び世界に挑む熱い思いを伝える。来年夏にフランスで開かれる大会に向け、「あと一年磨いて思い切りチャレンジしたい」と目を輝かせた。

<一輪車の競技大会> 日本一輪車協会によると、国際一輪車競技大会は世界最高峰の大会で2年に一度の開催。2020年はフランスで開かれる。陸上競技の短距離やマラソンのように速さを競うものと、フィギュアスケートのように演技内容を競うものに分かれており、演技はソロ、ペア、グループ部門などがある。国内では全日本大会が毎年開催されて40回を超え、予選を勝ち抜いた350人以上が出場する。川崎市内には川崎渡田(川崎区)IEG(幸区)ユニサイクルのがわ(宮前区)、枡形、JUA中野島(多摩区)、麻生、新百合ケ丘(麻生区)などのクラブがある。

韓国で開催された昨年の国際一輪車競技大会で3位となった田上さんの演技(本人提供)

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