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【神奈川】

<熱球譜>仲間へ感謝のアーチ 東海大相模3年・井上恵輔主将

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 風に乗った打球は左翼席に吸い込まれていった。一塁から二塁に走っていた井上恵輔主将は打球の行方を見届けると、拳を天に向かって高く突き上げる。打線が力を発揮できないなか、「チームを勢いづけたい」と放った一打は勝ち越しソロ本塁打になった。

 メンバー全員が「目標は日本一」と口をそろえるチーム。主将として先頭に立つプレッシャーの大きさは計り知れない。「負けを背負いたくない」という思いで昨秋、門馬敬治監督の指名を一度は断った。コーチにも諭されて引き受けたが、「勝たなきゃ」という切迫感に追われてきた。

 そんな時、春の県大会準々決勝で死球があごに当たり、骨折。治療のため、約2週間チームを離れた。

 その間にチームを率いたのは副主将の遠藤成選手ら3年生。「一人が抜けたことで雰囲気が落ちるのではなく、逆に上げてくれた」と3年生の仲間を心強く感じた。復帰するとチームの一体感は増していた。主将のプレッシャーも感じなくなった。「3年生全員がキャプテン」という意識で、今大会にも臨んだ。

 最終回も風に助けられ、逆転に望みをつなぐ右前打を放ったが、後が続かずゲームセット。目標の「日本一」は道半ばで終わった。試合後、目に涙を浮かべながら口にしたのは感謝の言葉だった。「仲間がいたから続けてこられた。一番の力だった」 (福浦未乃理)

 

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