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【神奈川】

台風15号 県内1人死亡11人負傷 132棟被害、広範囲で停電も

 八日夜〜九日早朝に関東一円を襲った台風15号は、県内にも大きな被害をもたらした。県などによると、一人が死亡、十一人が重軽傷。百三十二棟の建物が被害を受け、停電も広範囲で起きた。

 横須賀市の海上自衛隊横須賀基地内で九日早朝、発電施設の保守管理をする会社員、浜脇俊一さん(47)=横浜市栄区=が倒れているのが見つかった。首などを骨折し、間もなく死亡が確認された。田浦署は施設二階の扉から外に出て強風にあおられて転落した可能性があるとみている。川崎市宮前区では八十代女性が転倒して脚を骨折、三浦市では六十代男性の胸に窓ガラスの破片が刺さり重傷。ほかに九人が軽傷を負った。

 建物被害は、強風で折れた木が藤沢市の住宅の二階を直撃するなどし、計四軒が半壊。横浜市内では二件の床上浸水、六件の崖崩れもあった。東京電力パワーグリッドによると、強風による断線などで最大で十六万軒が停電。午後七時時点でも横須賀市など計四万軒の停電が続く。港湾施設も被害を受けた。横浜市は「集計できていないが、数百件だろう」としている。

 県教育委員会などによると、公立学校は千五百二十六校のうち八百九十八校が臨時休校、四百二十八校が始業時間を繰り下げた。私立学校では百七十四校のうち百五十六校が休校した。

 また、鎌倉市によると、国の重要文化財(重文)に指定されている光明寺の本殿で屋根の銅板の一部がはがれる被害があった。

◆山下公園 大木根こそぎ

根元から倒れた山下公園の大木=横浜市中区で

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 横浜市中区の山下公園では、高さ四メートルを超える大木が強風により根こそぎ倒されていた。地面には無数の木の枝が散らばり、一部の歩道は通行止めとなっていた。

 同区の本牧ふ頭では積まれていたコンテナが崩れたほか、週末は釣り客でにぎわう「本牧海づり施設」の管理棟も波で外壁が壊れた。海の上の桟橋も崩落し、営業再開の見通しは立っていない。 (土屋晴康)

◆川崎港 貨物船同士が衝突

大黒大橋と接触した浮きドック=横浜港で(第3管区海上保安本部提供)

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 第三管区海上保安本部によると、川崎港沖で午前二時五十分ごろ、貨物船(二九八二トン)と別の貨物船(五五七八トン)が衝突した。強風でどちらかの船のいかりが効かなくなったとみられる。けが人はなかった。

 横浜港では午前三時四十五分ごろ、係留中の海上バス「シーバス」二隻が流されたと通報があった。一隻は乗り場で沈没し、もう一隻は漂流していたのを回収し、ロープで固定した。

 また、午前五時五十五分ごろ、横浜市の大黒大橋(高さ一八・五メートル)に「浮きドック」と呼ばれる台船が接触した。橋や台船に大きな損傷はないという。 (土屋晴康)

◆藤沢・江島神社 クレーンのアーム 折れて鳥居を破損

根元部分から折れ曲がったクレーンのアーム。江島神社の鳥居(左下)の上の部分などを壊した=藤沢市で

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 藤沢市江の島の五階建てビルの建設現場で午前二時半ごろ、高さ約十五メートルのクレーンから伸びる長さ約二十メートルのアーム部分が折れ曲がり、隣の江島神社の「車祓(はら)い所」でみかげ石製の鳥居が割れる事故が起きた。強風のためとみられる。

 現場責任者の男性は「台風でも大丈夫だと思っていたが、どんどん風が強くなった。破損については誠意を持って対応したい」と話した。 (吉岡潤)

◆鎌倉の市道 電柱が倒れ通行止めに

 鎌倉市玉縄では、市道沿いの複数の電柱が根元から倒れたり途中から折れたりした。土砂崩れも起き、四百メートルにわたり通行止めに。

 近くの会社員男性(44)は「この状況じゃ、復旧に時間がかかるでしょうね」と疲れた表情。停電も発生して水も使えず「妻と子どもは当分、都内の妻の実家に避難させるつもり」と話した。近所の女性も「エアコンも扇風機も使えず暑い」と口にした。 (北爪三記)

 

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