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【神奈川】

<かながわ未来人>移住支援 三浦盛り上げ ミサキステイル社長・菊地未来(きくち・みく)さん(30)

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 人口減少が進む三浦市で、移住支援や空き家活用などに取り組む合同会社「ミサキステイル」の社長を務める。八月二日には、移住希望者がお試しで居住や飲食店の営業をできる拠点「ALBE(あるべ)」をオープン。生まれ育った三崎地区で、築五十五年ほどの空き家を改修した。

 「マグロで知られ、いろいろな人が訪れる街だから、移住したいと思っている人と地元の人とのつながりができやすい。たまり場として気軽に訪れ、三崎をリアルに感じてほしい」と期待する。

 人生の転機は、関東学院大(横浜市)の建築学科に進学後、街の課題と解決策を探る授業を受けたことだった。テーマにした三浦を歩くと、狭い路地が入り組んだ三崎の風景が魅力的に見える半面、空き家が増えている厳しい現状も分かった。

 「東京や横浜からの観光客は、日帰りがほとんど。気軽に素泊まりできる宿があれば、夜も営業する飲食店が増える」と考えるようになり、大学院修了時には「三崎にゲストハウスをつくろう」と決めていた。

 一年半、鎌倉のゲストハウスで働きながら、物件探し。条件の合う物件が見つからず、横須賀市役所の非常勤職員などをしながら、現在の活動のもとになる「ミサキステイル構想」を練った。

 交流イベントなどで知り合い、移住支援などをしていた地元住民四人の賛同を得て、二〇一七年からミサキステイルの団体名で活動を開始。そのころ、三崎地区には数件のゲストハウスが開業しており、「地元で競合したくない」と考え、移住支援と空き家活用に軸足を移した。

 開設した相談窓口を通じて八組の移住が実現。お試し居住の拠点開設に向け、一八年八月にミサキステイルを合同会社化した。取引先からの信用や採算性を高めるためだが、「地元の人たちに本気度をアピールしたかった」とも。

 既に三浦市内の三崎地区以外に二カ所の拠点を準備した。実際に活動を始めるためにも、まずはあるべを早く軌道に乗せようと、運営やPRに奮闘する。「これまでの成果は想定の範囲内。想像を超えるぐらいにしないと三浦は変わらない。もっとチャレンジしたい」と笑顔を見せた。 (村松権主麿)

<ミサキステイル> 菊地さんの造語で、活動拠点の三崎を冠して「三浦にステイ(滞在)する新しいスタイルを提案したい」との思いが込められる。合同会社化したメンバーは、東京から移住して古道具店を営む夫妻と、不動産業と塗装業を営む地元出身者がいて、それぞれの得意分野を生かして活動している。

 

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