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【神奈川】

狩野派や長谷川派… 金屏風だけの特別展 箱根・岡田美術館で29日まで

何重にも重なる金色の雲などが特徴の狩野派の作品=いずれも箱根町で

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 箱根町の岡田美術館は二十九日まで、特別展「これぞ黄金の国・日本 金屏風(きんびょうぶ)展」を開いている。狩野派、長谷川派、琳派などの作品三十点を展示。屏風展はほかでもあるが、絢爛(けんらん)豪華な金屏風だけの企画は全国的にも珍しい。 (西岡聖雄)

 屏風は中国発祥で、七世紀に朝鮮半島から日本に伝来。独自に発達して十四世紀ごろまでには金屏風が生まれた。当初は一扇(一区画)ごとに縁取りされたがやがてなくなり、室町時代が始まるころに全体が一つにつながる大画面となり、外交上の贈り物になった。

 戦国時代に来日した宣教師ルイス・フロイスは、著書「日本史」で、日本の屏風はみな黄金塗りで、毎年大量に輸出していると紹介。徳川家康もメキシコやスペイン、イギリスなど各国元首に金屏風を贈り、黄金の国を世界に印象づけた。

 二〇一三年秋の開館以来、一部展示室で公開してきた金屏風が好評のため、巨大展示ケースを備えた三階全室を使い、秀作を時代別に並べた。ケースの総延長は百八十メートルで、黄金回廊のような空間を現出した。

 入り口には、長谷川派の二点と狩野派の三点を向き合うように配置。一面黄金の世界に白いフジやハギの花、緑の葉が映える長谷川派の「網代垣藤花(あじろがきとうか)・萩薄図(はぎすすきず)屏風」(十七世紀初頭)と、狩野派が得意とする金色の雲が大きく広がる「春秋花鳥図(しゅんじゅうかちょうず)屏風」(同)など、ライバルだった両派の特徴を同時に楽しめる。

 金箔(きんぱく)のほか、金箔を粉状にした金砂子(きんすなご)など絵に必要な素材も紹介している。広報の近森愛花さんは「易しい語句に言い換えた子ども用の解説文を全作品に付けたので、ご家族で楽しめます」と話す。入館料は一般二千八百円など。

 問い合わせは同館=電0460(87)3931=へ。

典雅で格調高い長谷川派の作品

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