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【神奈川】

ヴォーリズ建築を後世に 横浜共立学園本校舎、改修終える

関係者向けに公開した本校舎内部。壁にはしっくいが塗られ、床は同心円状に木材が配置されている=いずれも横浜市中区で

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 1871年開設の女子教育機関を源流とする横浜共立学園(横浜市中区)は、1931年建築で、88年に市有形文化財の第1号に指定された本校舎の大規模改修を終えた。耐震補強をして文化財の保全を図りつつ、通信環境を整えるなど利便性も増した。改修前と同様に授業に利用する。 (志村彰太)

 本校舎は地下一階、地上三階の木造で延べ二千四百平方メートル。関西学院大(兵庫県)や同志社大(京都市)などの建物を手掛けたことで知られる米国人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した。関東地方に残るヴォーリズの建築は珍しいという。

 近世欧州の木造建築で見られる、柱などの木材の一部を外に露出させた「ハーフティンバー様式」を採用。横浜の建築に詳しい横浜都市発展記念館の青木祐介副館長は「素朴なデザインで、ヴォーリズの特徴がよく出ている」と評価する。当時最先端の中央制御式暖房とダストシュートも採り入れていた。

 関東大震災(一九二三年)後に建てられたため、頑丈な造りをしていたが、東日本大震災(二〇一一年)を受けて耐震補強が必要と判断。東日本大震災でひびが入り、撤去した煙突は復元できなかったが、目立たないところに鋼材を取り付けたり、壁の内部を合板で補強したりして、外観と内装を損なわずに改修した。改修費の一部は市内企業の寄付で賄った。

 学園の坂田雅雄理事長は「本校舎は世界恐慌の最中、米国からの匿名の寄付で建てられた学園の象徴的存在。これからも大切にしていきたい」と話した。

改修は外観を損なわないように行われた

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