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【神奈川】

妻遺体発見 夫の捜索続く 相模原の土砂崩れ現場公開

佐々木定子さんの遺体が見つかった現場=相模原市緑区牧野で

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 東日本各地に大きな被害をもたらした台風19号の上陸から、12日で1カ月。県内では、箱根町で温泉供給再開のめどがおおむね立つなど復興への動きが進む一方、被害の全容把握に至らず、相模原市では行方不明者の捜索が続いており、いまだ避難生活を強いられる人もいる。 (丸山耀平、曽田晋太郎、志村彰太)

 土砂崩れで自宅が流され、行方不明になっていた夫婦のうち妻の佐々木定子(さだこ)さん=当時(63)=の遺体が見つかった相模原市緑区牧野では十一日も、いまだ行方不明の夫、睦(むつお)さん(67)の捜索活動が続いた。市消防局は、報道陣向けに土砂崩れの現場を公開。難航しながら進む捜索状況が明らかになった。

 捜索は午前八時二十分、消防や警察、自衛隊など五十八人態勢で開始。時折、雨が降る中、定子さんが見つかった近くを中心に重機三台で土砂や倒木を撤去し、手作業でも捜した。

 一カ月ほど前に記者が訪れた際、自宅近くは土や木で埋まり山肌しか見えていなかった。この日は、自宅前にあった幅五メートルの市道がはっきり見えた。掘り出された土砂や石垣がまとめられ、この中には長さ二〜三メートルのコンクリート壁も。手作業による捜索では進まない様子が伝わった。

 谷底をのぞき込むと、定子さんの遺体が見つかった谷沿いが見渡せる。直線距離で約七十メートル下。道路に見えたが、土に埋もれた沢だという。重機を投入した十一月に入り、車や家具、畳などが見つかっている。

 また、県や市によると、自宅敷地の一部は土砂災害警戒区域に指定されているが、崩れた自宅裏の斜面は斜度が基準未満のため、同区域に指定されていなかった。

 土砂災害防止法施行令では、傾斜度が三〇度以上で高さが五メートル以上の区域を指定基準として定めている。自宅裏の斜面は最大で幅六十メートル、長さ二百五十五メートルにわたって崩落したが、斜度は一八度だった。

 指定区域外で土砂災害が発生したことについて、区域指定を担う県の担当者は「三〇度に満たない緩い斜面での土砂災害の発生は県内であまり例がない」とした上で、「このような斜面をどう取り扱うかは今後の課題となるが、まずは崩壊の原因をしっかりと分析していきたい」と話した。 

 

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