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【神奈川】

台風19号浸水「来年の対策間に合うのか」 高津で説明会

市の説明を聞く住民たち=高津区北見方の東高津小学校で

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 十月の台風19号で浸水被害を受けた川崎市高津区で十四日夜、市の当時の対応や今後の浸水被害対策についての住民説明会が開かれた。市は同様の被害を受けた同市中原区で三日に説明しており、高津区では初めて。 (安田栄治)

 今回は浸水被害があった諏訪、二子、瀬田地区の住民が対象。市によると、この地区の浸水面積は約十三ヘクタールで水位は約二メートルに達していた。高津区で床上、床下を合わせて約四百五十件が浸水した。多摩川に雨水を排水する水門「諏訪排水樋管(ひかん)」を通じて、増水した多摩川から水が逆流したことが原因とされる。

 排水樋管に逆流を防ぐゲートがあるが、市は、大雨警報が発令されて五〇〜八〇ミリの降雨の恐れがあったことから、ゲートを閉めると流せなくなった雨水が陸地にたまって広範囲に浸水が発生することをおそれ、「総合的な判断でゲート閉鎖を行わなかった」と説明した。

 同地区では二〇一七年にも台風による浸水被害があった。その対策が生かされずに今回は被害がさらに広がったことで、住民から「この地域は大雨が降れば浸水する。この二年間でどんな対策をしてきたのか」「水深二メートルは死に直結する水位だ」「多摩川を決壊させないために水門を閉じなかったとしか思えない」「俺たちは見捨てられたのか」などと厳しい批判が相次いだ。

 「泥水につかり、毎日カビ臭いなかで、どんな思いで生活してるのか分かるのか」と女性が声を震わせる場面も。男性も「雨水が浸水するならまだ我慢できる。ゲートを閉じていたら泥水は来なかった」と怒りをあらわにした。

 市の担当者は「みなさんの意見を聞き、来年三月までに検証をまとめて対策を検討していきたい」と話したものの、住民からは「来年も必ず台風は来る。それまでに間に合うのか。対策を明らかにしろ」などと最後まで市の対応に不満をぶつけていた。

 説明会は市立東高津小学校(同区北見方)の体育館で午後七時から約二時間開かれ、用意された四百席をほぼ埋め尽くす住民が詰め掛けた。

 今後は、十八日午後七時半から中原区宮内の宮内小▽十九、二十の両日いずれも午後七時から同区上丸子八幡町の上丸子小▽二十一日午後七時から高津区久地の久地小−で開く。市によると、他にも開催に向けて調整しているものがある。

 

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