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【神奈川】

川崎・日進町 簡宿街の再生へ新たな道 国内外グループ、家族向けに改装

築30年の簡易宿泊所を改修した「スワロー」の管理人、清水さん(右)と運営会社総支配人の吉崎さん=いずれも川崎市川崎区で

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 簡易宿泊所が軒を連ねる川崎・日進町で今月、築三十年の簡宿を大胆に改装し、国内外から訪れるグループ・ファミリーに特化した宿泊施設がオープンした。「私たちはひとつ」との願いを込めて、交流の場となる共有リビングも設置。簡宿街の再生に向け、新たな可能性を模索している。 (石川修巳)

 八日にリニューアルオープンしたのは、川崎市川崎区日進町の「ジャパニーズスタイル−イン スワロー」。一九八八年建築の三階建て簡宿を改装し、すべて三畳一間だった二十一部屋を七〜一〇・五畳の計八部屋に変更した。

 一階には、キッチンを備えた広さ二十七平方メートルの共有リビングを新たに設置。長期滞在者の利便性を高めるとともに、交流を育むイベントなどにも活用する。壁画は市内在住のイラストレーター、オキ・ジュンコさんが手掛けた。

 運営会社「NENGO HOTELS」の総支配人、吉崎弘記さん(45)によると、同業組合に加入する日進町地区の簡宿は現在、平成初期の三十五軒から十八軒にほぼ半減した。「客数も施設数も減る中で、地域の活性化に向けた一つの解として新しいことをやりたい」と語る。

 同社は二〇一八年、築五十五年の簡宿を改装した三畳一間のゲストハウス「日進月歩」を開業。「家族や友人と同じ部屋で泊まりたい」「キッチンがあるといい」などの声を踏まえ、スワローの改装に生かしたという。

 日進町は、高度成長期には京浜工業地帯を支える労働者向けの簡宿街として発展してきた。しかし、客数の減少に加えて経営者の高齢化、施設の老朽化などで廃業し、簡宿の跡地にワンルームマンションが建つケースも目立つ。

 スワローの管理人を三十年余務める清水保子(やすこ)さん(70)は、日進町で十一人が死亡した一五年の簡宿火災を受けて「廃業したり、土地を売ったりする簡宿が一気に増えた気がする」と振り返る。

 羽田空港に近い利便性とともに、今年は東京五輪・パラリンピックもある。改装費約二千万円のうち、訪日外国人の受け入れに向けた「インバウンドビジネス」のモデルとして、市が上限五百万円を支援する補助制度も活用した。

 スワローも外国人客が増えるとみており、清水さんは「うまく接客できるか不安だけども、気さくな管理人でよかったと感じてもらえたら」と話している。

 浴室やトイレ、洗面所は共用。一泊三千円から。問い合わせはスワロー=電044(222)6308=へ。

すべて3畳一間だった客室を変更し、7〜10・5畳に広げた和室

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