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【神奈川】

市民参加でミュージカル、3月上演 大正の多摩川水害を題材に

3月の公演に向け、本番の衣装でけいこする「なかはらミュージカル」の出演者ら=いずれも中原区で

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 水害に苦しむ住民たちが堤防建設を直訴した大正時代の史実を題材に、小学一年〜六十代の市民参加による「なかはらミュージカル」が三月二十一、二十二の両日、武蔵小杉駅(川崎市中原区)近くの中原市民館で上演される。折しも昨年十月の台風で、同駅周辺などに浸水被害があったのを踏まえ、台本の一部を見直し、被災地域へのエールも盛り込んだ。 (石川修巳)

 一九一四年、御幸村(現在の中原、幸両区の一部)。多摩川による水害が深刻なこの村は、常に陳情であふれていた−。「Voice」と題した舞台には、市民公募で集まった六十九人が出演。音楽は十五曲すべてがオリジナルという。

 子どもが水害に巻き込まれたのを機に、編みがさを目印に決起する住民たち。村役場陳情係の白井亀吉は悩んだ末、騒動を止めるのではなく、むしろ先導することを選んでいく。

 演出、脚本を手掛ける日本演出者協会会員の和泉さなさんは「自分に何ができるのか。役人の側から心の声を交えて、その葛藤を表現したかった」と語る。

主人公の村役場陳情係、白井亀吉役を演じる城田徹さん(中)

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 白井役を演じる中原区の会社員、城田徹さん(44)は妻、二女とともに家族四人で出演する。「前のミュージカルに出演したわが子が、演じ終えた時にいい顔をしていたんです。今度はみんなでやってみようか、と思って」

 公演は虹組、夢組の二組に分かれて行われる。ヒロインを務める中山麗(うらら)さん(16)と安西美咲さん(16)、小野安珠海(あすみ)さん(16)、古尾谷和音(かずね)さん(17)の四人は「職業も、年齢も違う人たちが一つの目標に向かって、半年かけて舞台を作り上げる。それがこのミュージカルの魅力」と語った。

 八回目を迎えるなかはらミュージカルは、運営も市民が担っている。実行委員長の奥平亨さん(52)は「小道具の手ぬぐいを染める作業も市民参加のワークショップで行った。多くの市民が関わり、舞台を作り上げていることを感じてもらえたら」と話している。

 「Voice」は三月二十一〜二十二日の二日間、昼と夜の計四回上演。今月二十五日からチケットを販売する。観劇料二千円で全席自由。詳しくは、なかはらミュージカル公式ホームページへ。問い合わせは実行委=電080(3469)4330=へ。

市民参加の間口を広げるため、ワークショップを開いて制作された小道具の手ぬぐい

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