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【神奈川】

熱帯植物 元温室で生き抜く 大船フラワーセンター「グリーンハウス」

こもを巻いたカエンボクの調子をみる榎本園長(左)と木原さん=いずれも鎌倉市で

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 鎌倉市岡本の県立大船フラワーセンターにあるガラス張りの施設「グリーンハウス」は、もともと観賞温室だった。加温をやめて3年目となる今冬、色とりどりのブーゲンビリアやハイビスカスが咲き、バナナの実がなるハウスには、熱帯の植物を寒さから守ろうと、職員たちの工夫が施されていた。 (北爪三記)

色とりどりの花を咲かせるブーゲンビリア。根元には敷きわらが

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 「寒いと葉が落ちたり、枝先が枯れたりしてしまう。昨冬も耐えて、植物の強さでこうやって花を見せてくれているんです」。頼もしげにブーゲンビリアを見やりながら、植栽管理を担当する木原吉郎さん(63)が話す。

 その根元には、敷きわらが。ハウス内は冬でも、晴れていれば昼間は三十度ぐらいまで気温が上がる。一方、夜間は二〜三度まで落ち込むこともある。敷きわらは、地面を保温して根から冷えるのを防ぎ、ダメージを減らすための工夫だ。

 観賞温室の加温をやめたのは、二〇一七年七月〜一八年三月に行われたセンターの大規模改修がきっかけだった。財政面の見直しで、温室の最低気温を十度ほどに保つボイラーなどの経費を削減。約千三百平方メートルの温室の半分ほどが展示スペースとなり、他の植物園などに引き取ってもらった植物も多い。グリーンハウスには現在、約二百五十品種が残る。

 センターは一八年四月の再開に合わせて指定管理制度が導入され、日比谷花壇など四者から成る「アメニス大船フラワーセンターグループ」が管理を担う。夢の島熱帯植物館(東京都江東区)で勤務経験のある榎本浩園長(53)はハウス内の植物の現状を「想定内の良い方におさまった感じ」とみる。

 そのための工夫は、敷きわら以外にも。木ごとの状態などに合わせて水のやり方を変え、必要なら幹にこもを巻く。熱帯アフリカ原産のカエンボクもその一つ。当初、高さ約二・五メートルで、枯れる寸前だったというこの木は、昨夏には真っ赤な花を咲かせ、約六メートルまで伸びた。

 フィリピン原産のつる性植物、ヒスイカズラは棚ごとビニールで覆い、地温を下げないよう赤外線ヒーターで温める試みもしている。

 木原さんは「だめになった木はほとんどなく、植物が健闘している」と話す。榎本園長も「バスツアーの来園者に取り組みを紹介することもある。できるだけ興味を持ってもらえるようにしていきたい」と話している。

茂るバナナの木の根元にもわらが敷いてある

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