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【神奈川】

台風19号・被災体験から備え学ぼう 市民ら60人が意見交換

高津スポーツセンターの女性職員(右上)の体験談を聞く参加者たち=高津区役所で

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 昨年十月に県内を襲った台風19号は川崎市高津区内でも床上浸水や大規模停電など甚大な被害をもたらし、今も日常生活に支障をきたしている市民は少なくない。今年、再び同規模以上の台風が上陸する可能性は拭えないため、被災者の体験談を聞いて災害への備えを考える会が同区役所で開かれ、市民ら約六十人が参加して意見交換した。 (安田栄治)

 高津区まちづくり協議会が「福祉のまちづくり」事業の一環として開催。体験談を報告したのは、多くの世帯が浸水被害を受けた北見方町会長、諏訪地区で自宅が浸水しながら高津スポーツセンターで避難所運営に携わった女性職員、下野毛地区で作品のほとんどを失ったモダンアート作家、障害者支援施設「みやうち」の施設長の四人。

 同センターの女性職員は「避難所では若い人や外国の方がいろいろな作業を手伝ってくれました。自宅周辺でも自助と互助、公助の大切さが分かった。近所の人とのコミュニケーションをとり、一つの組織として災害に立ち向かうことが必要」と訴えた。

 「みやうち」では公用車十八台が水没してすべて廃車となった。施設長は「この苦労を糧にはばたこう」を合言葉に市内の他の施設から車五台を借りて活動を再開したことを報告し、共存の大切さを語った。

 会は開催予定の一時間半を四十分以上も超え、参加者からの意見も続いた。亡くなった人がいた溝口地区から参加した女性は「被災した家は再建できるが命はできない。災害時は逃げるタイミングが一番大事。ここは危ないから早く逃げろのひと言が(行政から)ほしかった」。同地区の別の女性は「自宅が安全な場所なのか今も分からず再建できない。でも、大勢の人の力を合わせれば再建の道は必ずあるはず」と訴えていた。

 

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