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【神奈川】

生きた心宿る力作が集結 川崎市岡本太郎美術館 現代芸術賞23作品展示

岡本太郎賞の野々上さん「ラブレター」

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 川崎市出身の芸術家岡本太郎さんの芸術精神を継承する作家を顕彰する「第二十三回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」で入選した二十三作品の展覧会が、同市多摩区の市岡本太郎美術館で開かれている。開催に先だって十三日に表彰式があり、最高賞の岡本太郎賞に千葉県松戸市の芸術家野々上聡人(ののうえあきひと)さん(35)の作品「ラブレター」が選ばれた。展覧会は四月十二日まで。 (安田栄治)

 「ラブレター」は縦、横、高さがそれぞれ五メートルの空間に、人間の顔などの創造物の彫刻やオブジェが積み上げられた「塔」があり、まわりの壁には魚や乗り物などさまざまな創造物の絵画などが飾られている。

 野々上さんは独学で絵画やアニメ、彫刻を手がけている。自身の活動について「これまでに感じたものを伝えよう、生きた心を追求しようとしたら作ることになった。俺は物を作り出す喜びにアディクト(常習)した猿。自然に生きたい芸術家です」と説明。

 今回の作品を「一貫したテーマがあったわけではなく、十年くらい前から作ってきた物をピックアップしたら塔になった。これは自分の人生に向けたラブレター」と話している。審査員を務めた多摩美術大の椹木野衣(さわらぎのい)教授は「作ることは生きることだということをここまで真っすぐに突きつけてくるパワーに、何よりも圧倒された」と評価する。

 次点の岡本敏子賞は、福島県須賀川市の陶芸家根本裕子さん(35)の「野良犬」が受賞。陶土で作られた野良犬十七頭が展示され、一頭ごとに表情、ポーズが異なる。根本さんは「しみや傷、皮膚のしわやたるみ、毛並みなどの変化は、生きものが生きてきた時間の蓄積」と説明する。

 TARO賞は、岡本太郎記念現代芸術振興財団などが主催。今回は四百五十二点の応募があり、二十三点が入選。その中から岡本太郎賞、岡本敏子賞のほか、特別賞五点も選ばれた。

 開館時間は午前九時半〜午後五時。休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)。入館料は一般七百円、高・大学生・六十五歳以上五百円、中学生以下無料。問い合わせは、同美術館=電044(900)9898=へ。

岡本敏子賞の根本さん「野良犬」

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