東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

<東京2020延期>「終息後、走れたらうれしい」 前向く聖火ランナー

盲導犬とともに聖火リレーの出番を待つ青木さん=横浜市旭区で

写真

 聖火リレーの延期決定から一夜明けた25日、出番を待ちわびていた県内のランナーは、残念な気持ちはあるとしながらも、「感染が終息したら晴れて五輪を迎えたい」「中止にならなくて良かった」と前を向いた。 (杉戸祐子、丸山耀平)

◆青木保潔さん 盲導犬と横浜走る予定

 「世界中で感染が広まっている。仕方ない」。七月に横浜市内を盲導犬と走る予定だった公益財団法人「日本補助犬協会」(同市旭区)理事の青木保潔(やすゆき)さん(56)は冷静に受け止めた。

 網膜色素変性症による視覚障害があり、十数年前から盲導犬と生活している。「元気な姿を見てもらい、障害者に希望を届け、共生社会につなげたい」と聖火ランナーに応募。盲導犬、聴覚障害者のための聴導犬、身体障害者をサポートする介助犬の総称「補助犬」の存在を広めたい気持ちも強かった。

 二十四日深夜、県から延期を伝えるメールが届いたが、そこには延期後のリレーで走ってほしいとも記されていた。「今は何よりも感染の終息を祈る。そして落ち込んでいる経済を立て直して五輪を迎え、走れたらうれしい」。盲導犬とともに聖火を掲げて走る自らの姿を思い浮かべている。

◆藤井文さん 中国出身・横浜在住

「残念だけど、努力し続けたい」と話す藤井さん=横浜市鶴見区で

写真

 同市鶴見区の藤井文(あや)さん(47)は「残念だけど、中止にならなくて良かった」と笑顔で語った。

 中国出身で、二〇〇五年、日本人の夫との結婚を機に来日した。きれいな街並みやルールをしっかり守る人々の姿に感動する一方、言葉が分からず寂しさを感じていた。そんな時、自宅近くで活動する障害者スポーツのチームを見つけ、ボランティアとして参加した。言葉の壁を越えて話し掛けてくれ、いつしか不安は消え、不自由ながらも懸命に体を動かす姿に心を打たれた。「努力する人の多さは日本人には当たり前だけれど、世界の当たり前ではない。中国人の私が走ることで、日本の魅力を少しでも伝えたい」とランナーを志願した。

 運動は苦手だが、リレーに向けて体力向上に励んでいる。「みんなが参加して、意味のある大会にしないといけない。自分が希望を与えられるように、楽しみながら走るために、努力し続けていきます」とほほ笑む。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報