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【神奈川】

<新型コロナ>「特に今週末 外出自粛を」 知事、臨時会見で重要性訴え

防災服姿で記者会見する黒岩知事=県庁で

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 黒岩祐治知事は二十六日、臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルス感染者の爆発的な増加を防ぐため、県民に対し、不要不急の外出を控えるようあらためて求め、「特に今週末は外出の自粛をお願いします。今の時期が非常に重要」と呼び掛けた。都と隣接する横浜、相模原の両市長もメッセージを出し、危機意識を共有するよう訴えた。 (石原真樹、曽田晋太郎、丸山耀平)

 防災服姿で現れた黒岩知事。今のところ県内で感染爆発は起きていないとしつつ「東京と神奈川は一体。どこからが東京でどこからが神奈川という感じではない」と述べ、二十五日に「オーバーシュート(爆発的患者急増)を防ぐ重大局面」と述べた東京都と同じレベルの危機感を示した。県が感染拡大防止の基本計画でイベント自粛などを求めている来月二十四日まで、平日はできる限り自宅で仕事し、週末は都内に限らず外出を控えるよう求めた。

 横浜市の林文子市長は新型コロナウイルス対策本部会議で、週末にかけて夜間の外出や不要不急の外出を控えるよう市民に求める方針を決定。終了後の取材に「この週末は大事な週末になる。首都圏で一致団結し、終息に向けて取り組んでいきたい」と語った。

 市主催のイベントの中止や延期、市施設の閉館の対応について、四月十二日まで延長することを決定。離職による大幅な収入減がある場合などに限り、水道料金の支払いを最長四カ月猶予する方針も決めた。

 相模原市の本村賢太郎市長は市役所で報道陣の取材に応じ、市民に「週末の不要不急の外出を自粛し、都内へのお出かけは控えていただきたい」と呼び掛けた。「都と隣接する自治体としてしっかりと対応をとっていかなければいけない」と危機感をにじませた。

◆「困った」「できることを」街の声

 「困った」「できることをやるだけ」−。前夜の東京都に続き黒岩祐治知事も週末の外出を控えるよう要請した二十六日、川崎市川崎区のJR川崎駅前を行き交う人々はさまざまな反応を示した。

 買い物で駅前を訪れた横浜市の男性会社員(49)は「オリンピックの延期が決まってすぐの自粛要請には違和感がある。もう少し準備期間が必要だったのではないか」と憤った。タクシー会社で運行管理をしているといい「週末はお客さんも減るだろうが、勤務する運転手をゼロにする訳にもいかない。どうしたものか」と顔を曇らせた。

 JR南武線で川崎区内の専門学校に通勤する常勤講師の梶本裕子さん(58)=東京都多摩市=は「在宅勤務できないので、平日は職場まで通うしかない」。電車の窓を積極的に開けるなど感染予防に努めているという。週末の外出自粛要請については「できることをやるだけ。不要な外出はしません」と理解を示した。 (大平樹、安田栄治)

◆授業再開表明の教委「今後見直す可能性」 相模原は「変更なし」

 相模原市や厚木市、藤沢市、伊勢原市、海老名市、二宮町の各教育委員会は、小中学校や特別支援学校を四月六日に再開すると決めたが、感染拡大が続く中、多くの教委は「今後の状況に応じ、見直す可能性はある」としている。

 藤沢市教委の担当者は「日々、状況が変化している。児童や生徒、教員の感染が確認されたら休校を考えなければならない。ケース・バイ・ケースで対応するしかない」と話した。一方、相模原市は「現時点で変更はない」としている。

 文部科学省が二十四日に示した学校再開に向けたガイドラインは、マスクの着用、こまめな換気、手洗いなどの対策を求めている。不足が続くマスクについて、厚木市は備蓄分から配布するが、配布予定のない他の自治体はハンカチなどを代用する方法を指導するという。 (吉岡潤、曽田晋太郎)

◆県内で男女6人 新たに感染確認

 県内で二十六日、新たに三十〜七十代の男女六人の新型コロナウイルス感染が確認された。

 相模原市によると、市内の三十代男性は直近の二週間で海外への渡航歴はなく感染経路は不明。発熱や頭痛、せきの症状はあるが、軽症。東京都内の企業に勤めているが、発熱した二十三日から出勤していない。

 県は、三十代と七十代男性、六十代女性の感染を確認した。三人とも軽症で、既に陽性が判明した人の家族などの濃厚接触者。

 横浜市は、市内に住む六十代の男性会社員の感染を確認した。勤務地の米ニューヨーク州で十七日に息苦しさを感じ、二十一日に帰国。成田空港からタクシーで帰宅した。酸素呼吸器を付けているが、会話はできるという。

 川崎市は、川崎区の四十代男性の感染を確認した。 (石原真樹、丸山耀平、曽田晋太郎、大平樹)

◆3月運輸収入 前年比3割減JR東日本横浜支社

 JR東日本横浜支社は二十六日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症の影響で、三月一〜二十四日の乗車券、定期券の運輸収入が前年に比べて三割減少した、と明らかにした。コンサート、プロスポーツの開催中止や旅行を控える動きなどに加え、テレワークや学校休業を受けて、定期券の払い戻しも相次いだという。

 広川隆支社長は「支社管内の一日当たり運輸収入が、二月十七日から前年を下回るようになり、新型コロナの影響が顕著になってきた」と説明。「この状況がいつまで続くのか、先が見通せない。心配なのは四月以降」とも口にした。

 東京都、神奈川県などが発表した外出自粛要請への対応を問われて、「経験がないので、何とも言えない。ほとんどの列車が東京につながっており、本社でコントロールすることになる」と広川支社長。

 都市封鎖の可能性も取り沙汰される中で、「都市封鎖になれば、列車を動かすことにどれだけ意味があるか、という話になる。ほかの鉄道事業者とも、歩調をそろえることになる」との見解を示した。 (石川修巳)

新型コロナウイルスの影響を説明するJR東日本の広川隆・横浜支社長(中)=横浜市西区で

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