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【暮らし】

新米の季節、おいしく炊くには 軽くといで きっちり計量

炊きたての新米

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 スーパーの店頭などに新米が並び始めた。毎日のように食べている米だが、あらためて「おいしい炊き方は?」と聞かれると、首をかしげる人は少なくないだろう。この時期ならではの味覚を存分に味わうため、炊き方や保存方法などの基本を教わった。 (出口有紀)

 「精米技術が上がり、米に付いているぬかが少なくなったので、一生懸命にとぐ必要はありません」。こうアドバイスするのは、愛知県経済農業協同組合連合会(JAあいち経済連)米穀部長の渡辺靖治さん(51)だ。最初にごしごしとしっかりといで、その後の何回かはさっと洗い流す程度というとぎ方をしている人は少なくないだろう。しかし、これでは米のうまさを最大限には引き出せないという。

 米をごしごしとすると、米が割れやすいというのが理由の一つ。さらに、米は吸水がいいので、一、二回目にとぐときに水を吸いやすい。一回目にしっかりとぎすぎるとぬかを含んだ水を吸ってしまう。

 とぐ回数は五回程度。そのつど、さらっと十回ほど米を回して洗う。無洗米は水になじませる程度でよい。無洗米は水加減が普通の米と同じだと硬くなってしまうので、無洗米の専用カップで米を量るか、専用カップがない場合はカップ一杯につき大さじ一杯分米を減らすとよい。とぎ終わった米をざるに上げる場合は、なるべく短時間で済ませたい。放置すると、米が割れてしまうからだ。

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 水もしっかり量る。最近の炊飯器の内釜には、水をどこまで入れるかの目盛りが二カ所にあるので、釜を平らなところに置き、両方の線に合わせる。芯が残らないよう、夏は三十分、冬は一時間ほど吸水させてから炊こう。

 新米は粘り気がある汁が出やすく、気になる人は水を目盛りの線より少なめにすると、汁がでにくい。古米は逆に水を多めにするとぱさつかない。

 米が炊けたら、十五分以内にしゃもじでほぐす。釜の下や側面にある米は水分が高く、上の米は低いため、ほぐして水分を均一にし、余分な水分を飛ばす効果がある。

 炊き方に続いて、保存の仕方も渡辺さんに聞いた。冷蔵庫に入れる家庭も多いが、渡辺さんは夏場でも常温で袋のままで一カ月程度なら問題ないという。米の袋には、賞味期限や消費期限の表示はされていないが、精米した日付は記されている。「精米日から一袋を食べ切るまでの期間を計算し、例えば五キロだと一カ月では食べ切れないと感じたら、二キロの袋を買うようにしては」と提案する。なお、保存するときは米ににおいが移らないように、洗剤や香りの強い野菜のそばには置かない。

 炊いた後の米を保存するときは、冷蔵でなく冷凍したい。冷蔵庫では、米が硬くなるため、短時間の保存でも冷凍しよう。

 最近は、「ゆめぴりか」(北海道)や「つや姫」(山形県)などの高級品種も人気だ。渡辺さんは「消費者はもっちり、あっさりなど、自分の好みの味や食感が選べるようになった」と言う。一度食べてみて、好みの品種を選ぶといい。一キロや五百グラムなどでも売られているので、まずは少量を試してみるのがおすすめだ。

 ところで今年は猛暑で、米への影響が気になるところ。経済連パールライス安城工場長の太田良晴さん(47)は「例年通りの甘み、粘りがある。やっぱり新米はおいしい」と、ほっとした表情を浮かべている。

 

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