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【暮らし】

防げ!産後クライシス 夫の育児っぷり 妻の愛キープのカギ

塚越学さん(立っている男性)のアドバイスを受け、妻との関係について話し合う参加者=東京都港区で

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 出産後、急速に夫婦仲が悪くなる「産後クライシス」。岐路となるのが第1子の誕生後だ。出産後も良好な夫婦関係を保つにはどうしたらいいか。育児のスタート地点で夫側がつまずきがちなポイントを教えるセミナーがあると聞き、訪ねてみた。 (今川綾音)

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 「産後、離婚が頭に浮かんだことのある女性の割合は、どのくらいだと思いますか?」

 十一月に、NTTドコモのグループ会社「ドコモ・サポート」(本社・東京都港区)で開かれた「イクメン応援セミナー」。講師を務めたファザーリング・ジャパン理事の塚越学さん(43)が、参加した男性社員二十五人に問い掛けた。

 「答えは約半数です」。塚越さんは複数の調査データを紹介しながら「産後の夫婦が良好な関係を築けるかは、育児に手がかかる時期に夫がどう関わるかにかかっている」と説明した。

 出産直後に夫がしてしまいがちな対応は二つ。育児のスタートを一緒に切らないことと、「赤ちゃんはママが一番」と思い込み、育児を妻任せにすることだ。

 前者は働き方の影響も大きい。産後の三カ月間、妻はホルモンの影響で心身が安定しない。その上、睡眠が細切れかつ昼夜逆転している新生児の世話で疲弊しやすい。塚越さんは「産む性ではないからこそ、父親の自覚を養う特別な期間が必要。一番大変な新生児期を一緒に体験し、夫婦で親になるために、育児休業や有給休暇など使える制度を利用して」と呼び掛けた。

 妻任せの育児になりやすいのが「里帰り出産」。塚越さんは「実家の妻子に会いに行く際、祖父母からの『さあ一杯』という誘いに乗らない。泊まり込み研修と思って夜中の育児を経験すれば、妻は連続して睡眠が取れる」とアドバイス。「スタートで夫婦の育児スキル格差が生まれると、妻からダメ出し・口出し・手出しされることで多くの『イクメンのたまご』が死んでいく」と指摘する。

 「本当の戦いは退院後三カ月と知っていれば、夫も祖父母も職場も行動を変えられる。積極的に育児を担う男性が増えれば、産後うつや虐待、離婚、将来の熟年離婚まで予防できる」

◆放送作家・鈴木おさむさん 育休取得「感謝を形に」

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 放送作家の鈴木おさむさん(46)=写真=は第1子の長男(3つ)誕生後、1年間の育休を取得した。子育て中のブログ読者のコメントから「子どもが生まれてからの過程で夫を恨んでいる妻が多い」と感じたという。

 鈴木さんの妻は、お笑いタレントの大島美幸さん(38)。女性が産後に陥りやすい状態を知っていたため、「無理難題」とも思える家事育児を巡っての妻からのダメ出しも、「これが話に聞いていた『産後のイライラだな』」と冷静に受け止められた。

 育休取得で、妻と向き合う時間が増えたと言う鈴木さん。「子が巣立った後、最後に残るのは夫婦。よい関係を築けるように育児家事のシェアや感謝を形にしていきたい」

 今年6月に刊行した著書「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)で、3年間の子育てや、出産によって変化した夫婦の関係をつづっている。

※東京新聞の子育てサイト「東京すくすく」で鈴木おさむさんへのインタビューが読めます。

 

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