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【暮らし】

在宅避難 乗り切る「食」を 日赤とレシピ会社、共同でサイト

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 地震や台風などの災害が起きたとき、大きな問題となるのが「食」。日赤と、料理レシピの動画サイト運営会社dely(デリー)は一日、共同で避難食の作り方を紹介するインターネットのサイトを開設した。避難所ではなく、自宅に居続ける「在宅避難」を想定し、発生直後や数日後など状況に合わせたレシピを掲載。食の備えの大切さや避難時の心構えなどをあらためて見直したい。 (花井康子)

 動画サイト「Sonaeru Gohan(備えるごはん)」を開くと、出てくるのは八種類のレシピ。「災害発生直後」「数日後」「日ごろの備え」と状況ごとに分けられている。動画に加え、文章でも材料やこつ、調理時間の目安が示されていて分かりやすい。

 緊張や不安で食事が取れない可能性がある災害発生直後。紹介されているのは水と砂糖、塩などで作る経口補水液と、停電の時でもカセットこんろとフライパンがあればできるご飯の炊き方。混乱していると、忘れがちなのが水分補給。補水液は脱水の恐れがある夏場は特に有効だ。

 気持ちは落ち着きを取り戻しつつも、インフラなどがなかなか元に戻らず、ストレスがたまりがちな発生数日後のお勧めとして挙げているのは、カレーにゅうめんとすいとん汁、おかず代わりに食べられる豆類入りのミートソース。いずれも体が温まり、食べるとほっとするメニューだ。

 すいとんは、調理器具が少なくて済むよう、ポリ袋の中で薄力粉と調味料、水を混ぜて作る。カレーにゅうめんと豆のミートソースはレトルト食品を利用。にゅうめんは、そうめんをゆでているお湯に、レトルトカレーを入れ、めんつゆを足してかき混ぜれば出来上がりだ。ミートソースは、レトルトのソースとミックスビーンズを混ぜるだけ。豆類でタンパク質や食物繊維などの栄養が補える。

 日ごろの備えも大事だ。サイトでは水分を加えるだけで食べられるアルファ化米や缶詰パンといった備蓄用の食品を使ったレシピを紹介。普段から料理で使い、食べた分だけ補充すれば消費期限切れの心配がない。

 サイトは、東日本大震災を機に、三年前に始まった日赤の防災・減災プロジェクト「私たちは、忘れない。」の一環。東日本大震災後も頻発する災害に備えてもらおうと企画した。インターネット環境が整わず、避難時に見られない可能性もあるので、日赤は「普段から見て備えて」と促す。

 サイトでは昨夏の西日本豪雨で被災した広島県の六十代女性のエピソードも紹介。女性は、近所の人と食材や調理器具を持ち寄り、おにぎりやポテトサラダ、煮物などを作った体験を基に、「食べることが何よりの楽しみだった」と、食の大事さを語っている。

 担当の日赤広報室の山田祐一さん(42)は「今後想定される南海トラフ地震などの際にも、在宅避難は避けられない。災害への意識を高めてもらえれば」と話した。

 サイトは来年三月まで見ることができる。詳細は「備えるごはん」で検索。

 

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