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【暮らし】

キャッシュレス普及 親子でルール決める 子どもの浪費を見える化で防ぐ

交通系電子マネーは子どもたちの間でも利用が広がっている=名古屋市中村区で

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 現金を使わないキャッシュレス決済の普及に伴い、子どもたちの間でも電子マネーやクレジットカードなどが身近になっている。財布からお金を出したり、お釣りをもらったりする手間が省けて便利だが、お金のやりとりが見えないため、使いすぎてしまう恐れも。親子でルールを決め、目に見える形で管理することが大事だ。 (添田隆典)

 愛知県春日井市のパート、金城美穂さん(43)の長男(9つ)は最近、オンラインゲームに夢中。「ゲーム内のアイテムを買わないと強くなれない」とせがまれている。アイテムを買うには、専用のプリペイド(前払い式)カードを購入し、ゲーム機に識別番号を打ち込むことが必要。カード購入時に支払った金額分だけ、アイテムが取得できる。

 アイテムは一つ数百円から二千円ほどだ。支払いは画面上に値段と一緒に表示されたアイテムをクリックするだけ。金城さんは正月にお年玉として一万円分、一月末に三千円分のカードを渡したが、どちらも一カ月持たなかった。上級生には数万円をつぎ込んだ子も。「お金を使っているという感覚がないのでは」

 こうした例が示すように「子どもが『目に見えないもの』を理解するのは大人が考えるより難しい」と、「子供のお金教育を考える会」(東京都)代表で、生活経済ジャーナリストのあんびるえつこさん(52)は指摘する。子どもにとって最も身近な「見えないお金」といえば、カードにチャージ(入金)して使う「Suica(スイカ)」や「manaca(マナカ)」といった交通系電子マネーだ。最近は交通費として持たせる親も多い。

 電車やバスに加え、コンビニや自販機の買い物でも使えるのが交通系電子マネーの特徴。浪費を防ぐには「お小遣い帳を付けさせ、お金の流れを可視化することが大事。親は定期的に中身を確認して」とあんびるさんは言う。何に使ったかを一つ一つ書き、一カ月ごとに収支を計算させるのがポイント=図。買った物を忘れないよう、必ずレシートをもらう習慣を身に付けさせたい。券売機を使って利用区間の交通費と日付を印字させておくと、親が確認する時に便利だ。

 「無駄遣い」と思えるものがあっても否定してはいけない。親子向けの小遣い教室を開く名古屋市のファイナンシャルプランナー、加藤仁美さん(33)によると「オンラインゲームのアイテム購入もそうだが、大事なのは月に千円など決められた金額でやりくりさせること」。その上で、他の欲しいものを我慢してまで買うべき物かどうかを話し合い、お金には限りがあることを学ばせるのだという。

 マナカなどにチャージする際、一緒に機械を操作することも、お金が無限でないと伝えるには有効だ。あんびるさんは「これは魔法のカードではない。形を変えたお金なんだと実感しやすい」と説明。親がクレジットカードなどで買い物する際は、その都度、「働いた分のお金しか使えないよ」と言い聞かせるといい。

 二〇一五年、国内の支払いに占めるキャッシュレス決済の割合は18・4%。国は二五年に40%まで高めることを目指す。あんびるさんは「上手な使い方を、幼いうちからしっかり教えないといけない」と話す。

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