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【暮らし】

量が多い方がお買い得? 単位価格表示で一目瞭然 基準統一の動き

値札に記載されている100グラムあたりの単位価格表示=3月下旬、名古屋市西区のヤマナカ庄内通店で

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 たくさん入っている方がお買い得? 調味料や洗剤など、大きさが大小2通りある商品を買うとき、100グラムなど同じ量で比べたらどうなのか、気になるもの。こんなとき「単位価格(ユニットプライス)表示」があると一目瞭然(りょうぜん)だ。棚などにある値札の一部に一定量当たりの値を表示する制度だが、現在は店や商品によってあったりなかったりで、表示の仕方もばらばら。だが、値上げが相次ぎ消費税増税も予定されている今、統一基準を探る動きも出てきた。

 (吉田瑠里)

 名古屋市の会社員女性(34)は、詰め替え用がある食器洗剤や、さまざまな大きさがある調味料を買うとき、単位価格を必ずチェックする。一人暮らしなので、できれば小さいサイズを選びたい。「一年ほど前、いつも行くスーパーで表示されているのに気付きました。お店で計算まではしないので、ぱっと見て分かる表示はありがたいですね」

 主婦連合会(主婦連)は二〇一七年秋、会員と一般消費者を対象にこの表示に関するアンケートを実施。表示がされるようになったら、買い物の際に活用するかどうか尋ねたところ、回答した千七十八人の約八割が「活用したい」と答えた。

 主婦連消費者相談室長の木村たま代さんは、「詰め替え用の方が割安だと思いがちだけれど、商品によってはかえって高いこともある。価格は同じまま量が減った場合も、すぐに分かる」と話す。ただ、表示されていない店もあり、「あっても字が小さくて、分かりにくいことが多い」とも指摘する。

 食肉では、業界の規約で全国的に百グラムあたりの価格表示が義務付けられている。しかし、他の商品では全国共通のルールがない。単位価格表示の制度は、一九七〇年代から各自治体が条例などで定めて始まったが、その内容はさまざま。制度がない自治体も多い。

 昨年夏の日本消費者協会の調査では、制度があると回答したのは、二十一都道府県と、政令指定市二十市のうちの九市。八県は、以前はあったが廃止していた。

 単位価格表示は、海外では法制化が進められており、昨年十一月、国際標準化機構(ISO)が規格を策定した。

 内容は、表示方法の指針で、文字やレイアウトを見やすくすることや、ネット通販や広告でも表示するのが望ましいとしている。

 作成に携わった全国消費者団体連絡会(全国消団連)国際活動専門委員の加藤絵美さんは「値段を変えずに内容量を減らす『隠れ値上げ』は多くの国であるが、消費者が気付きにくいので問題視されている。誰もが価格を比較して商品を選べる権利を保障すべきだ、という考えが広がってきている」と説明する。

 こうした国際的な流れを受けて全国消団連は一月、単位価格表示に関する日本工業規格(JIS)の制定を求める意見書を経済産業省に提出。同省も検討を始め、三年をめどに原案を作成する。

 担当する国際標準課は「国際規格を基に、小売り事業者の実態も踏まえ、消費者に見やすく分かりやすいJISの作成をめざす」としている。

 加藤さんは「品質のよいものが欲しいときは、単位価格が高い方を選ぶという方法もある。『お買い得』といったうたい文句につられず、消費者自身が比較して選べる」と話す。

 

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