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【暮らし】

脱ペットボトルへ取り組み 街に広がる給水スポット

ヒルトン名古屋で行われている無料の給水サービス。水筒などを持参すると入れてもらえる=名古屋市中区で

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 ペットボトルごみの削減に向けてマイボトル(水筒)に無料で給水できる場所を増やし、普及を目指す取り組みが広がっている。熱中症予防にもつながり、公共施設に加え、客でなくても「給水OK」のホテルや飲食店も。各地の給水スポットが分かるインターネットの地図も出てきた。 (吉田瑠里、河郷丈史)

 名古屋市のオフィス街にあるホテル「ヒルトン名古屋」は六月から、二十四時間、飲料水を無料で提供するサービス「ウォーターステーション」を始めた。

 水道水をホテルがさらに浄水した水で、一階のカフェに水筒やコップを持参すれば、店員が給水。営業時間外はフロントで対応する。ホテルやカフェの客でなくても利用でき、広報担当の粉川元美さんは「熱中症対策の狙いもある。地域の人たちに気軽に利用してほしい」。

 同市ではほかにも、市などでつくる実行委員会が二〇一二年から公共施設やショッピングセンターなどに順次無料のセルフ給水機を設置。繁華街・栄の子ども施設にある給水機をよく利用するという市内の主婦、松井小百里さん(34)は「ペットボトルだとごみの持ち帰りが大変。マイボトルに給水すれば、無料で家計にも優しい」と話す。

 市内の給水機は現在八カ所。市によると、今年一月までの一年間の利用量は、五百ミリリットルのペットボトルで換算すると約二十一万本分に上る。

 ペットボトルリサイクル推進協議会(東京)によると、一七年度の清涼飲料用ペットボトルの出荷本数は二百二十七億本。国民一人当たりに換算すると、約百八十本分になる。

 マイボトル活用によるペットボトル消費量削減への期待は大きい。環境省は一一年、横浜市内で市民にマイボトルを配布し、受け取った人にペットボトル飲料の購入頻度がどう変わったのかを尋ねた。その結果、回答した約五百人の六割が、購入頻度が減っていた。

 一方、環境保護団体のグリーンピース・ジャパンが今年一月に東京都内の二十〜六十代の千人に実施した調査によると、六割がマイボトルを持っていると回答。だが、その多くが「給水できる場所がない、わからない」などの理由で外出先で給水していなかった。

 給水場所の確保や普及に向け、民間や地域が連携する動きも。高松市のNPO法人「アーキペラゴ」は昨年六月から、香川県内で水やお湯を無料で補給できる店や事業所を募集。これまでにうどん店など四十七カ所が応じ、インターネット上の「オアシスマップ」に公開している。「暑さが増すと、外出先で水筒が空になりやすい。補給できる場が近くで見つけられるようにしたい」と森田桂治副理事長(49)。本年度末までに二百カ所を目指すという。

 五月には、給水スポットの普及を目指す全国規模の取り組み「Refill Japan(リフィル・ジャパン)」も開始。運営するNPO「水Do!ネットワーク」は参加する地域の水飲み場や給水機、店舗での給水サービスなどを示したインターネットの地図を近く公開する予定だ。

 

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