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【暮らし】

避難所運営 高校生が体感 地域防災担い手に 住民とゲーム

高校生と地域住民らが協力して避難者の配置や対応策を決めていった=横浜市戸塚区で

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 東日本大震災時の避難所運営などで活躍したことを契機に、「地域防災の担い手」として中学・高校生に注目が集まっている。生徒の当事者意識をどう高めていくかが課題だが、生徒が地域住民と避難所運営ゲーム「HUG(ハグ)」を行う高校があると聞き、訪ねてみた。 (小形佳奈)

 「テレビ局から取材の申し込みがあった」「どこでやる?」

 「この家族は犬を連れてます」「二年二組(の教室)に動物を集めよう」

 「仮設トイレが届くそうです!」

 横浜市戸塚区の市立戸塚高校で七月下旬、生徒と教職員、地元住民ら二十四人がHUGを行った。冬の日曜日、正午前に東京湾を震源とする最大震度7の地震が発生し、小学校に集まった住民が避難所を開設、運営するという想定。

 初めは遠慮がちだった生徒たち。しかし「仮設トイレは体育館の近くに置いた方がいい」と意見を出したり、大切な情報を太字で囲んで目立たせるなど掲示板の書き方を工夫したりと積極的に動くように。一年伊丹駆琉(かける)さん(15)は「避難所運営のイメージがある程度分かった。災害時に冷静に活動できそう」と話した。

 同校は市の指定避難所ではない。しかし藤宮学副校長は「大規模災害が起きれば、必ず避難してくる人がいることを、教職員や生徒に意識してもらえたら」と公開講座を企画した。

 講師を務めたNPO法人「かながわ311ネットワーク」の石田真実理事(40)は、元中学校教諭。「何に困ったか、他班との対応の違いなど、振り返りにも重きを置く」と話す。

 文部科学省は中高生について、主体的、積極的に防災や災害時の支援活動に参加できる生徒の育成を目指している。

<HUG> 「Hinanzyo Unei Game」の頭文字をつなげた造語。プレーヤーが避難所運営の担当者となり、性別や被災程度、年齢など被災者の実情に即した適切な配置を行う。避難所で起こる出来事に対応する疑似体験もできる。市区町村の防災担当部署や社会福祉協議会でカードなど一式を貸し出しているところもある。防災意識を高める他、正解のない課題について話し合い、限られた資源や情報の中で判断する力も身につくという。

◆小説書いて意識高める

生徒たちの作品を集めた冊子(高知県土佐清水市立清水中学校提供)

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 中高生の防災意識などを高めるツールとして広がり始めたのが「防災小説」。想定される最悪の被害を念頭に、住む町の状況や自分がどう行動するかなどを想像して書く、小説版「被災シミュレーション」だ。

 考案したのは慶応大環境情報学部の大木聖子(さとこ)准教授(地震学)。高知県の土佐清水市で防災教育に携わっており、三年前に市内の中学校で初めて試みた。

 与えられた災害想定を基に、自分だったらどんな行動をとるかを自由に書く。条件は「希望を持って物語を終えること」のみ。「埋もれた土砂から救出される場面で終わる子もいれば、復興のきざしでしめくくる子もいる」と大木さん。「自分の町をどんな町にしたいかを考える生徒の姿勢が見えてくる」という。

 他者の書いた小説を読むことで違う視点に気付けるのも魅力の一つ。同じ取り組みは埼玉県熊谷市、愛媛県愛南町などにも広がっている。

 

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