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【暮らし】

<食卓ものがたり>優しい甘みに「もう一つ!」 ジャンボ落花生(愛知県高浜市)

根に鈴なりに付いたジャンボ落花生と毛受茂代さん。ゆでて食べるのがお勧めだ=愛知県高浜市で

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 膝の高さほどの場所に茂った楕円(だえん)形の葉が黄色くなったら、収穫のサイン。くわで土を掘りこし、手で株をつかんで根ごと引き抜く。鈴なりになったジャンボ落花生に「上出来」と、愛知県高浜市の農業毛受(めんじょう)茂代さん(80)が声を弾ませた。

 塩ゆでされた長さ約五センチの殻を割ると、普通の落花生の一・五倍ほどの大きさの豆が二つ三つ。ほくほくした食感、優しい甘みが口の中に広がり、思わずまた手が伸びる。「止まらなくなるでしょ。お酒も進むよ」と毛受さんが笑う。

 高浜市周辺では昔から、ゆでた落花生を「地豆」と呼び、つまみやおやつとして食べてきた。この習慣にちなみ、市は二〇一四年から市内の農家有志にジャンボ落花生の種を分けて生産を奨励。特産品として売り出している。知名度は徐々に上がっており、作付面積は現在、テニスコート五十面分の約一万三千平方メートル。三十四人が栽培し、十月が収穫の最盛期だ。

 毛受さんは、自宅近くの畑で、普通種とともに五十株以上を一人で育てる。今年で六年目。春の畝作りから苗植え、肥料やり、収穫まですべて手作業だ。「腰は痛いけど、畑仕事は子どものころからやっとるもんで、そう苦にならない。地豆は好物だけんね」。収穫から日がたつと豆の水分が抜けて硬くなるため、「掘りたてをゆでるのが一番」と教えてくれた。

 今年は夏場の長雨や日照不足で例年より実の量は少なめという。しかし、「大きさ、品質はともに良好。豆のつやもいい」と収穫作業を見に来たJAあいち中央高浜営農センターの近藤司さん(31)は喜ぶ。「さあ、旬の味をいっぱい楽しんでちょうだい」。毛受さんの笑顔につられ、もう一つ手に取った。

 文・写真 平井一敏

優しい甘みに「もう一つ!」

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◆味わう

 ジャンボ落花生は11月上旬まで、JAあいち中央の産直センター高浜(高浜市)とファーマーズマーケットでんまぁと安城西部(愛知県安城市)で販売している(店頭のみ)。価格は300グラム入りで400〜450円。塩ゆでは鍋に落花生が浸る量の水と3〜4%の塩を入れ、沸騰してから中火で20〜30分ゆでる。火を止めた後、10分ほど置いて塩をしみ込ませたら出来上がり。同JAは広報紙でジャンボ落花生を使った五目煮=写真=などのレシピも紹介している。問い合わせは産直センター高浜=電0566(54)3030

 

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